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【政治】

問われる「謙虚な姿勢」 第4次安倍内閣発足

第4次安倍内閣が発足し、会見する安倍首相=1日午後9時17分、首相官邸で(内山田正夫撮影)

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 衆院選を受けた第百九十五特別国会は一日、召集され、衆参両院の本会議でそれぞれ行われた首相指名選挙の結果、安倍晋三首相(自民党総裁)が第九十八代首相に選出された。首相は皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、公明党との連立で第四次安倍内閣を同日夜、発足させた。全閣僚十九人を再任した。首相は初閣議で、二〇一七年度補正予算案の編成を指示し、子育て支援などの充実に取り組む姿勢を示した。これに先立ち記者会見し、改憲勢力が三分の二を維持したことを踏まえ、改憲に向けた論議を与野党に促した。

 首相は記者会見で、衆院選での与党圧勝を受け「責任の重さを深く胸に刻み、謙虚な姿勢で、自民、公明の強固な連立基盤の上に真摯(しんし)な政権運営に当たっていく」と語った。その上で「少子高齢化という最大の壁に立ち向かっていく」と子育て支援強化を軸に政策パッケージを来月上旬にまとめる考えを表明した。

 改憲を巡っては、自衛隊明記を念頭に党改憲案を国会に示す考えを重ねて示した上で「各党が改正案を持ち寄って建設的な議論をすることが大切だ」と語った。「与党、野党にかかわらず、幅広い合意を形成する努力を重ねなければならない」とも述べた。

 核・ミサイル開発を強行する北朝鮮に対しては、来日するトランプ米大統領と六日に会談し、圧力強化を確認する考えを説明。経済政策ではデフレ脱却に向け「アベノミクス」を加速させる方針を強調した。

 衆院の首相指名選挙は、投票総数四百六十五票で、首相三百十二票、立憲民主党の枝野幸男代表六十票、希望の党の渡辺周元防衛副大臣五十一票などだった。

 特別国会の会期は十二月九日までの三十九日間になった。与党は今月十七日に首相の所信表明演説、二十〜二十二日に各党の代表質問を行う方向で調整している。衆参両院の予算委員会でも審議する方針。野党は、首相に対する霞が関の忖度(そんたく)が指摘される森友、加計学園問題を引き続き追及する構えだ。

 与党は当初、八日間の会期を提案したが、野党側が実質審議を求めたことを受け方針を転換した。

◆与党内 「おごり」戒める声

 第四次安倍内閣が発足した一日、与党内から「数の力」におごらない謙虚な政治を安倍晋三首相に求める声が相次いだ。安倍政権は過去、批判に耳を傾けずに特定秘密保護法や安全保障関連法などを成立させている。国民の反発で、政権が失速することへの危惧が背景にあるとみられる。

 自民党の石破茂元幹事長は記者団に、先の衆院選では小選挙区で自民党に投票したのは全有権者の約25%にすぎない点に触れ「国民の考えていることと(自民党の)議席数は少し乖離(かいり)がある。注意しながらやっていくことが重要だ」と話した。

 公明党の山口那津男代表も両院議員総会で、衆院選について「議席数に応じた勝利感や高揚感は伴っていない」と発言。「数におごることがあってはならない。謙虚に真摯に、政権運営に取り組む」とした上で、改憲についても「内閣で取り組む政策課題ではない。内閣は憲法尊重擁護義務を負っている」と指摘した。

 これに対して首相は自民党両院議員総会で、衆院選について「(安倍政権での過去)三回の総選挙で最も高い得票数で勝利できた」と指摘。「重い責任と歴史的な使命をしっかりと胸に刻んで、結果を出していこう」と、「結果」にこだわる姿勢を示した。 (篠ケ瀬祐司)

 

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