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【政治】

「加計ありき」残る疑惑 問われる首相の説明責任

 加計学園の獣医学部新設計画では、政府の国家戦略特区制度を活用した手続きが「加計ありき」で進められたとして、野党が国会で厳しくただしてきた。特別国会でも、さらに追及を強める方針だ。学園の加計孝太郎理事長は安倍晋三首相の友人。首相官邸の働き掛けの有無や、計画が新設条件を満たしているのかなど、数々の疑惑が残っている。

 特区担当の内閣府が文部科学省に、獣医学部新設に関して「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと伝えたとする記録文書が、五月に明らかになった。

 菅義偉官房長官は当初「怪文書」と切り捨てたが、前川喜平前文科事務次官が「確実に存在した」と証言し、文科省の再調査で確認された。内閣府は発言を否定した。

 前川氏はさらに在任時の昨年九月、和泉洋人首相補佐官に「総理は自分の口からは言えないから」と手続きを促されたと説明。同八月に当時内閣官房参与だった木曽功学園理事から「早く進めてほしいのでよろしく」と言われたと明かしたが、和泉、木曽両氏とも働き掛けはないと主張した。

 記録文書には、首相側近の萩生田光一自民党幹事長代行(当時は官房副長官)が再三登場。新設条件の修正に関する内閣府のメールに「(修正指示は)萩生田副長官からあったようです」との記載もあった。萩生田氏は関与を否定している。

 安倍首相が今年六月の記者会見で「議事は全て公開している」と胸を張った特区の審議でも、疑義が生じている。

 二〇一五年六月の特区ワーキンググループに加計学園の三人が出席していたのに、議事録では伏せられ、発言も記載されなかった。獣医学部新設には「既存の大学で対応が困難」などの四条件が必要とされるが、議事要旨には、クリアしたかどうかを詳細に話し合った形跡は見当たらない。

 獣医学部新設は予定地の愛媛県今治市などが申請。昨年十月に安倍首相が議長として出席した特区諮問会議で議論されたが、首相は事業者が加計学園であることを知ったのは、計画が認定された今年一月になってからと説明した。こうした自身の言動を含め、説明責任が問われている。

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