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【政治】

日中韓 早期会談へ調整 日中首相会談 李氏「歩み寄りたい」

会談する中国の李克強首相(右)と安倍首相=13日、マニラで(共同)

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 【マニラ=清水俊介】安倍晋三首相は十三日夜(日本時間同)、フィリピン・マニラで中国の李克強(りこくきょう)首相と会談した。日本が年内の国内開催を目指してきた日中韓三カ国首脳会談について、早期開催に向けて調整していくことで一致した。

 会談は約一時間。李氏は「中日関係改善の勢いを強固なものにしなければならない。われわれとしても歩み寄っていきたい」と表明。「ぜひ日本側も、歴史をかがみに、未来に向かう精神にのっとって関係が前進していくようにしたい」と日本側の努力も促した。

 安倍首相は「関係改善の動きを安定的、着実なものにしていくために、ともに努力をしたい」と応じた。

 両首脳は、北朝鮮の非核化が日中共通の目標であることを確認。安倍首相は、国連安全保障理事会の制裁決議履行で中国の取り組みを評価した上で「中国の役割は極めて重要だ」として、さらに建設的な役割を果たすよう求めた。

 経済分野では、中国のシルクロード経済圏構想「一帯一路」を含め、地域の平和と繁栄のあり方を検討していくことで一致。日中韓の自由貿易協定(FTA)などの進展に向け連携していくことも確認した。

 南シナ海での中国の海洋進出に関しては、安倍首相が「法の支配に基づく自由で開かれた秩序が大切だ」と指摘した。

 日本政府は、日中韓首脳会談の年内開催を目指してきたが、河野太郎外相は十三日夜のBS日テレ番組で「十二月から来年一月にかけてやりたい」と指摘。衆院選などで、両国間の調整が遅れたとも説明した。

◆実現なら 関係改善へ転機

 十三日の日中首脳会談で注目されたのは、中断している日中韓首脳会談の再開。安倍晋三首相は日本での開催に向け、中国の李克強首相に協力を求めた。開催時期は詰められず、「早期」の実現へ調整することだけを確認したが、日本側は、そう遠くない時期の実現を見込んでいる。

 日中韓首脳会談は、国際会議に合わせて一九九九年に始まり、二〇〇八年からは国際会議とは別に、三カ国持ち回りで開いてきた。一五年十一月にソウルで開催し、次は日本が議長国を務める番となったが、日中間で沖縄県・尖閣諸島を巡る対立が激化。韓国も内政が混乱し、中断していた。

 中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席が、今年十月の中国共産党大会を経て権力基盤を盤石にし、情勢が変化。国内世論を意識して対日強硬姿勢を取る必要がなくなった上、北朝鮮情勢の緊迫で日本など周辺諸国との連携も不可欠になった。韓国も文在寅(ムンジェイン)政権の誕生で、内政の混乱が一段落した。

 日本側は年内か年明けの開催を念頭に置く。日本での開催は一一年五月以来。安倍首相は、李氏の来日をきっかけに日中首脳の相互訪問も復活させたい考え。来年には自らが訪中し、再来年は習氏が来日する展開を描いている。(マニラ・清水俊介、北京・秦淳哉)

 

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