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【政治】

加計獣医学部を認可 文科相 52年ぶり、来春開学

 林芳正文部科学相は十四日、学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が政府の国家戦略特区制度を活用して愛媛県今治市に岡山理科大獣医学部を新設する計画を認可した。計画を「可」とした大学設置・学校法人審議会の九日付答申に沿った。特区選定の経緯や計画内容に疑義があるとして最終決定の保留を求めてきた野党は反発。衆院文科委員会で理由などをただす構えだが、質問時間の配分で与野党間の合意ができず、開催日は決まっていない。

 林氏は閣議後記者会見で「大学設置基準などの法令に適合していると判断されたもので、答申を尊重した」と述べ、計画が「特区のプロセスの中で認められた学園の構想に沿っていることも確認した。手続きに瑕疵(かし)はない」と話した。認可で来年四月の開学が正式に決定。一九六六年以来五十二年ぶりに獣医学部が新設される。

 設置審は答申に至るまでに、学園の計画には教育課程や組織編成、獣医師の需要見込みなどに不十分な点があるとして多数の是正意見を付けていた。学園が修正を重ねて是正意見は全てクリアしたが、野党はこうした経緯から、特区での学部新設を認める際に政府が設けた「既存の大学では対応困難」などの四条件を学園の計画が満たしているのか疑問視している。

 林氏は会見で「四条件を満たしていると確認した」と強調。菅義偉官房長官も設置審の議論を通じて問題は解消されたとの認識を示した。

 学園の加計孝太郎理事長は安倍晋三首相の友人。計画を巡って「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと記載された記録文書が見つかり、特区の選定過程が「加計ありき」だったのではとの疑念があるとして野党などが追及。安倍首相や側近らは一切の関与を否定している。

◆「認可撤回を」立憲・長妻氏

 菅義偉官房長官は十四日の記者会見で、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画を巡り、獣医師の需要見込みなど内容に疑義があるとの批判が出ていたことについて、大学設置・学校法人審議会の議論を通じて問題はクリアされたとの認識を示した。一方、立憲民主党の長妻昭代表代行は国会内で記者団に「言語道断」と批判した。

 菅氏は「第三者の審議会を通した上で、(認可すると)文部科学相が判断した。指摘されることはない」と述べた。長妻氏は「撤回してきちんと説明をしてもらわないと困る」と強調。社民党の又市征治幹事長は記者会見で「政治の私物化が問われている。直ちに衆参両院で委員会を開き、解明を図るべきだ」と述べた。

<獣医学部新設の4条件> 政府は2015年6月に閣議決定した「日本再興戦略」で、獣医学部新設に当たっては(1)既存の獣医師養成でない構想が具体化(2)ライフサイエンスなどの獣医師が新たに対応すべき具体的需要(3)既存の大学では対応が困難(4)獣医師の需要動向−の4条件を満たすことが必要と決めた。野党は特区の会議で合致しているかどうか議論された形跡がほとんどないと批判している。

 

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