東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

渡航移植、保険給付を検討 厚労省、1000万円程度

 国内で臓器提供が受けられず、医療的緊急性から海外渡航して移植手術を受ける患者に関し、厚生労働省は九日、患者が全額自己負担している医療費のうち、日本で治療した場合と同等の保険給付を認める方向で検討に入った。早ければ来年度にも実施したい考えだ。海外での治療費を加入先の公的医療保険から払い戻す「海外療養費制度」を活用する。

 対象は、国内で移植手術をした場合に保険適用される手術費や入院・外来治療費に相当する一千万円程度になる見込み。渡航費や滞在費は含まれない。該当する患者は子どもを中心に年間十人以内とみられる。

 ただ、保険給付が実現すれば、渡航移植の促進にもつながりかねない。「移植手術に必要な臓器は自国内で確保すべきだ」という世界的な流れに反することになり、議論を呼びそうだ。

 国内では、脳死の人が臓器を提供できるようにした臓器移植法の施行から十月に二十年を迎えたが、医療機関の体制整備の遅れなどから、待機患者の数に比べて提供者数は少ないのが現状。病状によって二億〜三億円の費用がかかる渡航移植を選択しなければならない患者や家族の負担を少しでも軽減する狙いがある。

 対象は、日本臓器移植ネットワークに登録し、待機状況から生命の維持が危ぶまれるなど一定の基準を満たす患者。海外療養費を申請する際に、臓器移植法が禁止する臓器売買に該当しない手術であることを証明する書類の提出を求める。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報