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【政治】

障害者施設の食費補助廃止 厚労省提案に家族ら反発

 障害者施設が利用者に食事を提供する場合、食費の一部を公費で負担する制度の廃止を厚生労働省が提案したところ、障害者や家族が反発している。厚労省は施設を利用しない人は恩恵を受けられず、公平性の問題があると指摘するが、障害者や施設にとって重い負担になる。厚労行政に詳しい与党議員も反対しており、年末の予算編成に向けた焦点になっている。 (木谷孝洋)

 厚労省は十一月末、来年度改定される障害福祉サービス報酬を議論している検討会で廃止を提案した。

 この制度の名前は「食事提供体制加算」。障害者の生活や就労を支援する施設を対象に、食事を調理して提供したら、その人件費分を公費から支出する仕組み。補助額は障害者一人当たり一日三百円。年間の予算総額は百九十二億円に上る。

 障害者施設での食費を巡っては、二〇〇六年施行の障害者自立支援法(現在の障害者総合支援法)で「原則自己負担」の方針が打ち出された。

 しかし、障害者や家族の負担増につながるため、三年間の経過措置が設けられた。その後も公費負担は継続されてきた。

 NPO法人日本障害者協議会は緊急に署名集めを行い、全国の事業所・団体などから寄せられた千二百七十筆の署名を加藤勝信・厚労相に提出した。藤井克徳代表は「加算がなくなれば月約一万四千円の食費を全額負担することになる。月平均一万五千円という低賃金の障害者にとっては、過大な負担となる」と指摘する。公費負担がなくなれば、施設側は障害者に食費負担増を求めざるを得なくなるからだ。

 厚労省の方針には自民党の田村憲久元厚労相や橋本岳・党厚労部会長らが反対している。十三日には厚労省、十四日には財務省を訪れて、制度の継続を求めた。

 

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