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【政治】

退位儀式、国事行為案 憲法抵触回避探る

 天皇陛下の退位儀式を巡り、憲法上の国事行為とする案が政府内で浮上していることが分かった。政府関係者が十八日、明らかにした。過去の儀式例を参考にしつつ、天皇の政治関与を禁じる憲法に抵触しない形で、退位日の二〇一九年四月三十日に皇居・宮殿で実施する方向だ。天皇陛下の「簡素にしたい」との意向を踏まえ、外国賓客は招かない。菅義偉官房長官を長として来年一月に設置する準備組織で調整を急ぐ。

 天皇の退位は一八一七年の光格天皇以来で、現行憲法下では初めてとなる。新天皇の「即位の礼」は、皇室典範で「皇位の継承があったときは、即位の礼を行う」と記されており、一九九〇年の天皇陛下の際は、国事行為として行われた。政府内には、皇室典範に退位儀式に関する規定がない上「退位はあくまで特例法に基づく例外的措置だ」との声もあり、慎重に検討して最終判断する。

 特に調整が必要となるのは、退位の理由などに関する天皇の言葉を代理者が読み上げる「宣命(せんみょう)」と呼ばれる行為だ。天皇の政治的意思表明と受け止められれば、憲法に抵触する恐れが生じる。これを取りやめるか、別の形式を取ることになるとみられる。

 皇位の象徴としての剣や璽(じ)(勾玉)のほか、国事行為に使う印の国璽、天皇の印の御璽を天皇陛下から新天皇に引き継ぐ「剣璽等承継の儀」も論点となる。天皇陛下が直接手渡せば、退位特例法の施行に基づいて退位するにもかかわらず「自らの意思で皇位を譲る」と解釈される可能性がある。これも違憲との指摘が出ないような形で実施できるよう考慮する。

 

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