東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

政府、米軍ヘリ飛行容認 近く再開、沖縄知事反発

米軍普天間飛行場に駐機するCH53E大型輸送ヘリコプター=18日、沖縄県宜野湾市で

写真

 防衛省は十八日、沖縄県宜野湾(ぎのわん)市の市立普天間(ふてんま)第二小に米軍のCH53E大型輸送ヘリコプター操縦席窓が落下した事故を巡り、同型機の飛行再開を容認する方針を発表した。「事故原因は人的ミスで構造的欠陥でない」とする在日米軍の説明を受け入れた。米側は十九日以降に飛行を再開すると日本側に伝えた。小学校の運動場にヘリの窓が落下する重大な事故から五日後の飛行再開容認に対し、沖縄県側は政府不信を強め、猛反発した。在日米海兵隊は十八日の声明で「安全な飛行のための全機の包括的な点検を行った」として、同型機の飛行再開の準備が整ったとの認識を示した。

 防衛省と在日米軍は、普天間飛行場周辺の学校上空における航空機の飛行を「最大限可能な限り避ける」ことで合意。安全確保のために例外的に飛行する場合があり、飛行した際の罰則も設けられていない。

 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は「従来と同様の対応で済ませようとする米軍や日本政府の姿勢は断じて容認できない」と記者団に語った。

 防衛省が発表した見解は「再開のための措置が取られたと判断できる」と指摘。米軍から受けた事故原因の説明として(1)窓のレバーが安全ワイヤで適切に固定されていないことを見落とした(2)窓のレバーが誤って、または不注意で緊急脱出の位置に動かされたことによって窓が航空機から離脱した(3)他の航空機とは無関係と結論付けた−と列挙した。

 また、米側は同型のヘリコプターの全搭乗員や全整備員に再教育をし、全機の窓の安全ワイヤが固定されていることを確認するなどの再発防止策を講じたと強調した。

 事故機は同小に隣接する海兵隊の普天間飛行場に所属。機体を運用する第一海兵航空団が調査終了を日本側に伝達した。

◆県民「命を軽視」早期再開に憤り

 沖縄県宜野湾市の小学校運動場に米軍ヘリコプターの窓が落下した十三日の事故から一週間足らずで、日本政府が同型機の飛行再開を容認した。「命を軽視している」「納得できない」。県民からは強い反発の声が上がった。

 事故があった普天間第二小に六年の長男(12)が通う宮城智子さん(48)は「事故が繰り返されているのに、何をもって安全が確保されたと言えるのか。米軍は市民にきちんと説明するべきだ」と批判した。

 宜野湾市では今月七日にも「緑ケ丘保育園」に円筒状の物体が上空から落下する事故があった。けが人はなかったが、同時間帯には米軍ヘリが付近を飛行していた。三歳の娘がいる与那城千恵美さん(44)は「子どもを安心して保育園に通わせられない」と不安を語り、神谷武宏園長(55)も「政府は米軍のいいなりだ。子どもたちの命を真剣に考えるならば、飛行再開を許してはいけない」と憤った。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報