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【政治】

「ジュゴンを沖縄の県獣に」 市民団体が署名活動

2005年に沖縄本島沿岸で確認されたジュゴン=環境省提供

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 国内で唯一、沖縄県に生息するジュゴンの絶滅を防ごうと、同県の市民団体が、郷土を象徴する獣「県獣」への指定を求めて署名活動を続けている。ジュゴンのえさ場のある大浦湾に面した同県名護市辺野古(へのこ)で、地元が反対する中、日本政府が米軍新基地建設工事を進めていることもあり、署名に多くの賛同を呼び掛けている。

 ジュゴンは浅い海に暮らす体長3メートル前後のほ乳類。沖縄は生息地の北限だが、生息数は極めて少なく、絶滅危惧種や国の天然記念物に指定されている。県によると、ジュゴンの保護を目的とした保護区域は設定されておらず、県が生息状況を調査している段階。独自に生態調査などを続けてきた「北限のジュゴン調査チーム・ザン」(名護市)の有志メンバーが「ジュゴンの日・『県獣』よびかけの会」を立ち上げ、6月に署名活動を始めた。

 呼びかけ文などによると、沖縄でジュゴンは海の神様の使いとされてきたが、国による保護策は皆無に近く、辺野古の工事で希少なえさ場が埋め立てられようとしている。「このまま生息地の撹乱(かくらん)が続けば絶滅は必至」として、ジュゴンを県獣に指定して県の保護条例を制定するとともに、ジュゴンの読みにちなんで10月5日を「ジュゴンの日」とするよう求めている。

 同会は、講演会やジュゴンをデザインした「県獣Tシャツ」も発売するなどして関心を高め、現時点でおよそ9000筆が集まった。米国や韓国など海外からも署名が寄せられているという。一定数に達したら年明けに、翁長雄志(おながたけし)知事に届ける予定。

 事務局で「ザン」代表の鈴木雅子さん(68)は「ジュゴンのようにのんびりした、平和な生き物が生きられる世界は人間にとっても幸せな世界。ジュゴンを失いたくない」と話している。

 ネットでの署名は、電子署名サイト「Change.org」から「ジュゴン」で検索。 (高山晶一)

 

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