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【政治】

防衛力整備、NSC主導に 陸海空自要求から変更

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 政府は、戦闘機や戦車に代表される防衛力整備を巡り、安全保障政策の司令塔である国家安全保障会議(NSC)が主導し決定する方針を固めた。陸海空各自衛隊の要求に力点を置いてきた従来方式を見直し、トップダウンで効率的な予算配分を目指す。政府筋が六日明らかにした。新たな戦場と位置付ける宇宙、サイバー分野や、通信妨害を目的とする電子戦を重視し、予算を振り向ける狙いもある。NSCは内閣官房に事務局を置き、装備選定で官邸の意向が一層強まるのは確実だ。

 今年末に決定する二〇一九年度以降の次期中期防衛力整備計画(中期防)から、NSC主導方式を導入する考え。NSC四大臣会合などで近く方針を共有する。陸海空の自衛隊が既に導入を決めた装備の調達計画についても、優先度が低いと判断されれば、後回しになる可能性がある。

 五年ごとに自衛隊の主要装備の数量などを決める中期防は、これまで陸海空各幕僚監部の検討を基本に、財務省などとの調整を経て閣議決定してきた。

 政府関係者は「各監部の『これがほしい』という声が重視されてきた」と説明する。このため政権内には「陸海空で予算が固定化する傾向がある」(官邸筋)との問題意識が広がっていた。

 NSCは、朝鮮半島有事での自衛隊対応についてシミュレーションづくりに着手。安全保障関連法に基づく「事態」別に、米軍との連携の在り方を議論している。その検討結果や中国軍の軍拡の実態を考慮した上で、最適の装備を決める。護衛艦の増強や、弾道ミサイルを含むミサイル攻撃への対処など海空域での能力向上が焦点となる。

 他国軍と比べて出遅れている宇宙やサイバー、電子戦対応では、政府は三分野の各専門部隊を統括する司令部を新設する方向。NSCは人員増強や最新武器の導入に向け、予算を手厚く配分したい考えだ。

 安倍晋三首相は四日の年頭記者会見で、北朝鮮情勢を踏まえ「従来の延長線上でなく、国民を守るため真に必要な防衛力強化に取り組む」と強調した。

<国家安全保障会議(NSC)> 国家安全保障に関する重要事項を審議する政府機関。2013年12月に創設され、NSCで議論された基本方針の下で個別の外交・防衛政策が立案されている。首相を議長に官房長官、外相、防衛相による4大臣会合で、中長期的な国家安保戦略を議論する。朝鮮半島有事の自衛隊対応や邦人退避計画なども協議対象。NSCを恒常的に支える事務局として内閣官房に国家安全保障局が設置されており、外務、防衛両省などから官僚が出向している。

 

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