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【政治】

働き方春闘 幕が開く 残業規制と所得減が焦点

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 今年も春闘が本格化した。国会で「働き方」関連法案の審議が予定されている今年は「働き方春闘」となる。残業時間の上限規制などの法案の内容について、春闘では国会論戦を先取りする議論が始まった。衆参両院の代表質問でも中心テーマになり、与野党が激しく対立しているが、春闘の現場とは温度差もある。 (木村留美、清水俊介)

 二十三日、春闘の本格化を告げる経団連と連合のトップ会談が開かれた。経団連の榊原定征(さだゆき)会長は関連法案について「実施するのはわれわれ。労使交渉を通じて、どう企業の中に定着していくかが大きな課題だ」と、国会に先行して話し合う意義を強調した。

 施行されれば、労働者が大きな影響を受ける。連合の神津里季生(こうづりきお)会長も「(労使が)先取りすることで、魂を先につくっていきたい」と語るが、個別の制度見直しでは労使で賛否は分かれる。

 政府が単月百時間未満などとする残業時間の上限規制について、榊原氏は「働く人たちの健康確保の面から、何としても導入しなければならない」と理解を示す。一方、自動車総連は単月八十時間以下とするよう要求。単月八十時間超は過労死の危険性が高まる「過労死ライン」とされ、法案はそれよりも緩いからだ。

 残業規制で残業代を含む所得が減る懸念もある。経団連は対策として「ボーナス増額、ベースアップ(ベア)なども選択肢」とするが、ボーナスは業績により額が上下しやすく、連合はベアを求める。

 この会談の翌二十四日からの代表質問では、安倍晋三首相が「過労死、過労自殺の悲劇を二度と繰り返さない」と法案の必要性を強調。政府は五月にも成立させたい考えだが、野党は多くの問題点を追及した。

 立憲民主党の枝野幸男代表は「過労死容認法案になりかねない」と批判。高収入専門職を労働時間規制の対象外とする「高度プロフェッショナル制度」(「残業代ゼロ制度」)については、民進党の大塚耕平代表が「働かせる側のニーズが高い」と削除を求めた。

 だが、代表質問では残業規制に伴う所得減に関する直接の質問はなく、現場との距離も垣間見えた。今後の国会では、現場の声を反映した議論も求められる。

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