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【政治】

復興交付金の新事業激減 17年度20件 ピーク時の1%

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 東日本大震災の被災自治体を財政支援する国の「復興交付金」を使った新規事業数が激減し、二〇一七年度はピークだった一二年度の1%程度の二十件にとどまっていることが三日、復興庁への取材で分かった。集落の高台移転や災害公営住宅の整備など大型事業の新規着工がヤマを越えたため。

 復興庁は、年度をまたいで実施している継続事業も含めた全ての交付金事業を二一年三月までの復興期間内に終えられるよう、手続きの簡素化などで自治体を後押しする。

 復興交付金は復旧・復興事業を全額国費で賄い、自治体負担を実質ゼロにする仕組みで、東日本大震災で初めて導入。これまでに事業費ベースで約三兆八千九百億円を配った。

 配分を決めた計三千七百五十九件の新規事業を年度別に見ると、復興が本格化した一二年度が最も多い千九百二十九件。一三年度以降は大きく減少し、一七年度は二十件となっている。

 背景に、各地の復興が一定程度進んだことで、新規事業が少なくなっている事情がある。例えば昨年末時点で、岩手、宮城、福島三県の災害公営住宅は計画の九割が完成。高台移転や区画整理による宅地造成は八割が終わった。工事の規模が大きく複数年度にまたがる場合は継続事業となるため、新規事業数には計上されない。

 一方、東京電力福島第一原発事故に伴い立ち入りが制限されている福島県内の避難区域では着手できていない事業も多く、国の補助や別の交付金などで対応している。

 復興庁は、復興交付金の配分期限が二一年三月であることを踏まえ、一八年以降は新規事業の申請を原則認めない意向を被災自治体に伝えた。ただ、期限までに事業を終えられる場合は今後も認めるとしており、申請手続きの簡素化のほか、資材高騰や人材不足といった課題の解消にも取り組む。

 

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