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【政治】

裁量制の拡大、撤回を

 裁量労働制の調査データを巡る厚労省の検証結果からは、同省のずさんな対応が浮き彫りとなった。

 まず、同省は全く異なる方法で行った二つの調査結果を基に、裁量労働制は労働時間の短縮につながると思わせる答弁を国会で繰り返してきた。

 一般労働者には一カ月間で「最長」の残業時間を聞きながら、「平均」の数字に置き換えた。厚労省の釈明に対して、野党はねつ造の疑いがあるとして追及する考えを示している。

 単純なミスだったとしても、なぜ、三年間も気付かなかったのか。しかも、ミスはこれだけではない。調査データには、一日の残業時間が「四十五時間」となっていたものが二件、「二十四時間四十五分」となっていたものが一件あった。データを精査すれば気付く可能性はあったはずだ。実際、この問題が発覚する原因となったのは、野党がデータの不自然さに気付いたからだ。

 安倍政権はこの三年間、不適切と認めた調査データを裁量労働制を問題視する野党や労働界への反論材料に使い続けてきた。その根幹が崩れ、ねつ造との指摘さえ出ている今、働き方関連法案から裁量労働制の拡大を削除するしかない。 (木谷孝洋)

 

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