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【政治】

「裁量労働」と「一般」異なる基準 厚労相、11日後に報告

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 安倍晋三首相が裁量労働制の労働時間に関する国会答弁を撤回した問題で、加藤勝信厚生労働相は十九日の衆院予算委員会で、答弁の根拠となった調査と集計方法について不適切だったと認め、陳謝した。厚労省が同日に公表した調査データの検証結果では、裁量労働制の人と一般労働者との間で、基準が異なる調査を比べていたことが分かった。野党は、裁量労働制の対象拡大を含む「働き方」関連法案の撤回を求めた。(中根政人) 

 検証結果によると、裁量労働制の人については実際の労働時間を調査した。一般労働者に関しては一カ月のうちで「残業時間が最も長い一日」を聞き取ったが、調査結果をまとめる段階で「最長」を「平均」の数字として扱い、裁量労働制で働く人と比べていた。その結果、一般労働者の方が労働時間が長くなっていた。さらに、残業が「一日四十五時間」などの誤記が三件もあった。

 加藤氏は十九日の衆院予算委で「一般労働者と裁量労働制で、異なる方法で選んだ数値を比較したのは不適切だった」として陳謝した。また、加藤氏は集計方法に不備があることについて今月七日に報告を受けていたと明らかにした。しかし、首相に正式に報告したのは、十一日後の十八日夜だったと説明した。

 立憲民主党の高井崇志氏は「(検証内容を)知っていて答弁しなかったのは虚偽ではないか」と批判し、辞任を求めた。加藤氏は「どういう形で調べていたのか精査していた」と釈明を繰り返した。

 加藤氏は「最終的には責任は全て私にある」と述べるにとどめた。データを不適切に集計した経緯を改めて調べる考えを表明した。

 野党六党は国対委員長らの会談で、働き方法案の提出は認められないとの認識で一致。菅義偉官房長官は記者会見で「今国会での成立方針に全く変わりはない」と強調した。

 衆院予算委は加藤氏が七日に報告を受けていたことを巡って紛糾し、質疑が断続的に中断した。

 首相は調査データを基に、一月二十九日の衆院予算委で「裁量労働制の労働時間は、一般労働者より短いというデータもある」と答弁したが、十四日に撤回した。

 

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