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【政治】

首相「指示していない」 「裁量労働」データ答弁

 裁量労働制に関する不適切なデータを比較し、安倍晋三首相が国会答弁を撤回した問題で、首相は二十日午前の衆院予算委員会で「精査中の情報に基づく答弁は撤回したが、データは撤回したわけではない」と述べた。厚生労働省調査に基づき裁量労働制で働く人の方が一般労働者より労働時間が二十一分短いというデータは撤回しないとした発言。データに関して「私や、私のスタッフから指示したことはない」とも強調した。

 首相はこの問題について「結果として、性格の異なる数値を比較していたことは不適切であり、深くおわびする」と陳謝した。

 これまで二十一分短いと答弁していた加藤勝信厚労相は「答弁で示したデータは撤回した」と述べた。裁量労働制について「自らの裁量で時間配分や出勤時間を決めることができ、自立的で創造的に働けることを目的とした制度だ」と、対象拡大の必要性を強調。長時間労働を助長するとの懸念については「制度の乱用などデメリットに対しては、しっかり監督指導して是正を図っていく」と述べた。

 今回問題となったのは、「二〇一三年度労働時間等総合実態調査」。厚労省はこの調査を基に裁量労働制で働く人の労働時間が一般労働者より二十一分短いと算出し、加藤氏もこれまでの国会答弁で説明していた。

 首相は一月二十九日の衆院予算委で「裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者より短いというデータもある」と答弁したが、「二十一分」に言及していなかった。この後、データに疑義があることが判明し、二月十四日に答弁を撤回した。

 このデータについて、厚労省が十九日に公表した精査内容によると、一般労働者について「一カ月で最長の残業時間」を尋ねる一方、裁量労働制は実際の労働時間を聞いていた。比較できない数字を比べていたとして、加藤氏が答弁を撤回、陳謝していた。

 

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