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【政治】

裁量労働制 独法調査では「一般」上回る 首相、労働時間増認めず

衆院予算委で答弁する加藤厚労相(中央発言席)=20日午後、国会で

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 安倍晋三首相は20日の衆院予算委員会で、裁量労働制で働く人の労働時間が一般労働者より長いことを示した独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の調査結果に関し、「裁量労働制が適用されることで、適用前より労働時間が長くなることを示したものではない」と強調した。 (我那覇圭)

 機構の二〇一三年調査は、裁量労働制の人の月平均労働時間(百九十四時間)が一般労働者(百八十六時間)を上回っており、首相が裁量労働制の方が短いデータもあると答弁する根拠となった厚生労働省の同年調査とは逆の結果になっている。

 希望の党の山井和則氏は、厚労省が不適切な比較となった調査データを撤回、首相も答弁を撤回したことを受け「裁量労働制が一般より労働時間が長いというデータしかない」と指摘し、首相の見解をただした。

 首相は、機構の調査について「裁量労働制と一般労働者の労働時間をそれぞれ調査したもの」と話すにとどめ、裁量労働制による労働時間増は認めなかった。

 一方で、首相は野党側が求める労働時間の再調査について「考えていない」と必要性を否定した。データの集計方法については「不適切であり、深くおわびする」と陳謝した。

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 立憲民主党の長妻昭氏は「データは捏造(ねつぞう)ではないか」と追及。首相は「私や、私のスタッフから指示したことはない」と、恣意的(しいてき)なデータ利用を否定した。

 長妻氏は、裁量労働制の対象拡大について審議した一三年の労働政策審議会(厚労相の諮問機関)に厚労省が労働時間に関する不適切な調査データを示していたと指摘した。

 厚労省が示したのは、一般労働者の平均的な人の一週間の残業時間を平均二時間四十七分とした数字。一カ月で「残業が最長の一週間」を調べたが、厚労省は労政審で説明しておらず、平均的な一週間の数字と扱われた可能性があるとした。

 加藤勝信厚労相は、調査データについて「労政審で裁量労働制と比較はしていない。委員がどこまで理解していたのかは分からない」と話すにとどめた。

 

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