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【政治】

裁量労働 新たに調査 首相、国会で意向示す

 裁量労働制を巡る不適切なデータ問題で、安倍晋三首相は二十八日午前の衆院予算委員会で、裁量労働制の労働時間に関する新たな調査を行う意向を示した。首相は「きっちり実態把握しない限り、政府全体として前に進めない」と話した。加藤勝信厚生労働相は「今あるデータで何か使えるか、ということにはならない」として、既存のデータの活用ではなく、裁量労働制で働く人を対象に新たな調査を行う考えを示した。 (木谷孝洋)

 首相は「厚労省のデータに疑義が指摘され、精査をしなければならない事態となったことは重く受けとめている。国民に疑念を抱かせたことは誠に遺憾だ」と話した。実態調査の手法について首相は「厚労相を中心に検討したい」と述べ、具体的な規模は明らかにしなかった。調査期間については「相応の時間がかかる」と述べた。

 厚労省の山越敬一労働基準局長は同省の二〇一三年度労働時間等総合実態調査を巡り、新たに五十七件の不適切なデータが見つかったと明らかにした。一般労働者調査で一カ月単位では残業時間があったのに、一カ月のうち「残業時間が最も長かった一週間」などが「ゼロ時間」となっていた。

 不適切データの発覚を受けて、厚労省は一万一千五百七十五社の全データを精査している。

 政府は、裁量労働制の対象拡大を含む「働き方」関連法案の国会提出を当初予定していた二月下旬から延期し、三月後半を目指す方向で検討中。首相は二十六日の衆院予算委でデータの精査終了前に法案を提出する可能性を否定しなかったが、新たな実態調査で法案提出がさらに遅れる可能性も出てきた。

 厚労省の労働時間等総合実態調査では、不適切なデータが発覚。一般労働者では、一日の残業時間が「四十五時間」など、重複を含めると三百六十八件に上る。また、野党は裁量労働制の一日の労働時間が「四時間以下」となっているなど不自然なデータが百二十件あると指摘する。

 政府は裁量制拡大を含む「働き方」関連法案を今国会に提出し、成立を目指しているが、自民党内からは裁量制の拡大を切り離すべきだとの意見が出ている。

 

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