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【政治】

改正刑事訴訟法 司法取引6月導入 対象拡大冤罪懸念も

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 政府は十六日、司法取引を導入する改正刑事訴訟法の施行日を六月一日とする政令を閣議決定した。改正法で定めている薬物・銃器関連、贈収賄などに加え、独占禁止法違反や金融商品取引法違反などを対象犯罪とする政令も閣議決定した。組織犯罪捜査への効果が期待される一方、虚偽の供述で冤罪(えんざい)を生む危険性が懸念されている。経済活動に関係する法律も多く対象となり、企業が萎縮するとの指摘も出ている。

 上川陽子法相は閣議後の記者会見で「制度が適切に運用されるよう、施行準備に努めたい」と述べた。

 政令で示された対象犯罪は、ほかに破産法や特許法、商標法、著作権法などの法律に違反した罪。改正刑訴法自体では、ほかに組織的詐欺などを明記している。

 改正刑訴法によると、逮捕された容疑者や起訴された被告が共犯者らの犯罪解明のため、警察官や検察官に対し、供述や証拠提出などの協力をすれば、検察官は(1)起訴の見送り(2)起訴の取り消し(3)より軽い罪での起訴(4)より軽い求刑−などができる。

 検察官と容疑者または被告が合意するには弁護人の同意が必要で、この三者が署名した書面で合意内容を明らかにするとしている。

 捜査・公判改革の一環と位置付けられた改正刑訴法は二〇一六年五月二十四日に成立し、同六月三日に公布。司法取引に関する規定は公布後二年以内に施行することになっていた。裁判員対象事件と検察独自捜査事件で、取り調べの録音・録画(可視化)を義務付けた規定は、公布後三年以内の施行となっている。

<刑事訴訟法などの改正> 厚生労働省の村木厚子元局長の無罪が確定した文書偽造事件を機に議論が始まった捜査・公判改革の一環。(1)裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査事件で取り調べの録音・録画を義務付け(2)他人の犯罪を解明するために情報提供すれば、検察が起訴を見送ったり、求刑を軽くしたりできる司法取引の導入(3)通信傍受の対象犯罪拡大−が柱。2016年5月に改正刑事訴訟法が成立した。傍受対象を拡大する改正通信傍受法は同12月に施行されている。

 

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