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【政治】

首相、忖度を否定 「文書知らない。改ざん指示できない」

参院予算委員会で、前を歩く安倍首相を見る財務省の太田充理財局長=19日午後3時、国会で(嶋邦夫撮影)

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 安倍晋三首相は十九日の参院予算委員会の集中審議で、学校法人「森友学園」への国有地売却での大幅な値引きに関して、財務省による首相の妻昭恵氏への「忖度(そんたく)はなかった」と強調した。決裁文書の改ざんへの指示や、自身の国会答弁が改ざんに与えた影響も否定した。財務省は改ざん前の土地貸し付けに関する文書に昭恵氏の名前と動向を記した理由を「首相夫人ということだ」と説明。野党は首相夫人の影響力が文書作成に影響したとみて問題視した。 (篠ケ瀬祐司)

 国有地が約八億円の値引きで売却されたことについて、学園と親交のあった昭恵氏の存在が影響したのではないかと指摘される。これについて首相は、貸し付けとは別の売却に関する決裁文書に「全く妻の名前は書いていない」と指摘。「(改ざん前文書の)中身を見てもらえば、忖度がなかったことは明確だ」と強調した。

 民進党の大野元裕氏は、貸し付けに関する文書には、改ざん前に昭恵氏の学園訪問が記され、財務省幹部も知っていたとして「忖度の余地がないとの首相答弁はおかしい」と納得しなかった。財務省の太田充理財局長は、この文書の改ざんが昨年四月四日に行われたことを明らかにした。

 共産党の小池晃氏が、昭恵氏の動向が改ざん前の決裁文書に書かれた理由を質問すると、太田氏は「首相夫人ということだと思う」と答弁。小池氏は「重大な発言だ。国会議員以上に配慮しなければいけない存在だから決裁文書に出てくる」と貸し付けでの特別な扱いをするために、昭恵氏の名前が書かれた可能性があると主張した。

 誰が、どのような目的で改ざんをしたかも焦点で、共産党の辰巳孝太郎氏は首相発言が改ざんのきっかけではないかと迫った。

 首相は「そもそも決裁文書の存在すら知らず、指示のしようがない」と説明。自身や昭恵氏が関与していれば議員辞職するとした昨年二月十七日の国会答弁と、財務省が削除した内容との関係について「答弁をひっくり返すような記述では全くない」と話し、自身の言動が改ざんに影響したとの見方を否定した。

 これに関連し、太田氏は改ざんの理由について「国会の答弁は気にしていた。首相、大臣、政府の答弁を気にしていないという材料は持ち合わせていない」と首相らの国会答弁の影響を改めて認めた。

◆集中審議ポイント 

▼安倍首相が自身や妻昭恵氏の国有地払い下げ・学校認可への関与を否定

▼首相が財務省の文書改ざんへの自身の答弁の影響や指示を否定

▼麻生財務相が佐川前理財局長の改ざんの責任は極めて重いとの認識

▼太田理財局長が当時の理財局の複数の職員が改ざんに関与との見解

▼太田氏が改ざんは「記録は廃棄した」との佐川氏の国会答弁が契機との見方

 

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