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【政治】

昭恵氏、当時の理財局長、夫人付き元職員… 交渉時の重要人物 国会への招致必要

 佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問では、国有地売却の際の値引きの背景など森友学園を巡る質問が相次いだが疑問は残ったままとなった。決裁文書改ざん時の責任者は佐川氏だが、森友側との交渉は主に佐川氏が理財局長になる前に行われた。交渉経緯を明らかにするには、安倍晋三首相の妻昭恵氏のほか、交渉当時の理財局長や近畿財務局長らの国会招致が必要となる。

 改ざん前の決裁文書の記載によると、籠池泰典(かごいけやすのり)被告=詐欺罪などで起訴=の発言として昭恵氏が「いい土地ですから前に進めてください」と言ったとされるのは二〇一四年四月。近畿財務局と森友学園はその翌年の一五年五月、十年以内の売却を前提とした貸し付け契約を結んだ。この契約は過去に二例しかない特例的なもので、森友学園への特別な配慮がうかがえる。契約に至った背景を解明するには昭恵氏のほか、貸し付け契約を結んだ時期に理財局長だった中原広氏(現在は民間企業の役員)や、近畿財務局長だった冨永哲夫国土交通省政策統括官の証言を聞く必要がある。

 もう一点の疑問は、八億円を値引きして土地を売却した経緯だ。売買契約を締結したのは一六年六月。直前まで理財局長だった迫田英典氏は昨年の国会で「理財局長時代、森友学園の件について報告を受けていない」と説明。近畿財務局長だった武内良樹氏は「政治的な配慮は一切していない」と述べている。

 佐川氏は証人喚問で「すべて不動産鑑定にかけた価格で契約している」と述べ、取引の正当性を改めて主張した。しかし、この土地取引について会計検査院は昨年十一月「値引き額の根拠が不十分」とする検査結果を公表している。

 こうした問題の経緯については、経済産業省から首相夫人付き職員に配置された谷査恵子氏や、同じく経産省出身で首相官邸の有力者とも言われる今井尚哉首相秘書官らも知っていると指摘されている。立憲民主など野党六党は、昭恵氏と谷氏、迫田氏の証人喚問を求めることで合意。希望の党などは、今井氏や学園前理事長の籠池被告の代理人を務めた酒井康生弁護士の国会招致も要求している。与党側はいずれも応じていない。 (白山泉)

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