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【政治】

放送の「公平」撤廃是非 6月に答申まとめ

放送を巡る規制改革が話し合われた規制改革推進会議のワーキンググループ=4日午後、東京・霞が関で

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 政府の規制改革推進会議は四日、内閣府で非公開のワーキンググループ(WG)を開き、放送制度改革について話し合った。WGは今後も有識者らから聞き取りを続け、政府が検討する放送法四条の撤廃案の是非も含め、今年六月に同会議がまとめる答申に放送分野の規制のあり方を盛り込む。

 放送法四条は既存の放送局に政治的公平などを義務付けているが、同会議の大田弘子議長(政策研究大学院大学教授)は会合後に「放送法が参入障壁になるかどうかという議論をしている」と記者団に語った。WG座長の原英史政策工房社長は記者会見で「国民に多様で良質なコンテンツ(番組)が提供されるよう、放送法四条など放送法全般も含めた幅広いテーマについて議論している」と述べた。ただし事務局の説明によると、この日の聞き取りでは放送法に踏み込んだやりとりはなかったという。

 放送制度の改革を巡っては、安倍晋三首相が一月三十一日に出席した新経済連盟の新年会で、ネット番組に出演したことを振り返り「見ている人には地上波と全く同じだ。(規制が異なり)法体系が追い付いていない」とあいさつ。二月一日の政府の未来投資会議で「通信と放送の垣根がなくなる中で、放送事業のあり方の大胆な見直しも必要」と指摘した。直後の二月七日からWGが議題に取り上げ、今回まで計六回の会合で有識者や業界関係者から聞き取りを重ねてきた。

 三月十五日の会合では、大田氏が「通信と放送で全く同じ放送サービスをしている場合に、規制が違ってもいいのか」と質問。同二十二日には原氏も「放送だと規制がかかり、ネットはかからない」と語るなど、安倍首相の主張に沿った指摘が相次いだ。

 ネット放送局を運営するサイバーエージェントの小池政秀常務は「放送法の規制が緩和されれば、(テレビ局のつくる)番組の分野が変わり、(仕入れる)われわれが流せるものが広がってうれしい」と評価する。一方、東大大学院の宍戸常寿(ししどじょうじ)教授は「(放送のように一度に多数に情報を伝える)同時・同報サービスの事業者には、しかるべき責務が伴う。言いたいことを言うサービスとは分かれる」と指摘。次世代メディア研究所の鈴木祐司代表も「放送にはネットより一度に多くの視聴者に情報が届く優位性があり、規制は必要。(規制がなくなり)フェイクニュースが瞬時に広がるのは問題だ」と話すなど、慎重な意見も多い。(村上一樹、妹尾聡太、吉田通夫)

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