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【政治】

イラク日報、陸自が隠蔽 昨年3月に存在把握

 政府が「ない」としてきた陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が見つかった問題で、小野寺五典(いつのり)防衛相は四日、昨年三月の調査で「ない」と報告した陸自研究本部(現教育訓練研究本部)教訓課が、直後の再調査で日報の存在を把握しながら、当時の防衛相らに伝えていなかったことを明らかにした。同省で記者団に語った。これまで小野寺氏は研究本部が今年一月までに日報を確認し、自身が報告を受けたのは三月末だったと説明。さらにさかのぼり、把握から一年間も放置、隠蔽(いんぺい)していたことになる。

 文民統制(シビリアンコントロール)が機能していないことが鮮明になり、小野寺氏は「大きな問題で大変に遺憾だ」と強調。この日、省内に調査チームを発足させ、真相究明に乗り出したと説明した。調査後の関係者の処分も検討する。

 同省によると、昨年二月十六日に野党議員がイラク日報の資料を請求し、当時の稲田朋美防衛相は同二十日に「ない」と国会答弁したが、同二十二日に省内の調査を指示。研究本部は調査の結果、三月十日に「ない」と報告した。

 同十七日に南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報隠蔽に関する特別防衛監察が開始されたため再調査したところ、同二十七日、前回は調べなかったハードディスク内に日報を確認したが、防衛相ら政務三役には報告しなかった。

 同省の聞き取り調査に教訓課長は「南スーダンの調査だったので、イラクの日報は報告の必要があるかどうか認識していなかった」と話しているという。小野寺氏は四日朝にこの事実の報告を受けた。

 小野寺氏は「大臣の指示があったのに対応しなかったのは遺憾だ。どこまでの範囲の自衛隊員がこのことを認識していたかは、調査チームに調べてほしい」と話し、他にも同様の事例がなかったか確認する方針。

◆稲田氏「怒り禁じ得ず」

 稲田朋美元防衛相は四日、陸上自衛隊がイラク派遣部隊の日報の存在を昨年三月に確認しながら防衛相在任中の自身に報告がなかったことについて「今日聞いて本当に驚いた。怒りを禁じ得ない」と語った。共同通信の取材に答えた。

 国会で「確認したが見つけることはできなかった」と答弁した自らの対応に関し「事務方を通じて確認し、報告を受けたことを信じて答弁した」と強調。「防衛省は隠蔽(いんぺい)体質と言われても仕方がない。組織改革をやってほしい」と訴えた。

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