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【政治】

「柳瀬氏とも面会」記載 官邸訪問メール 文科省が公表

内閣府から文科省に送信された加計学園関連のメール(複写)

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 学校法人「加計(かけ)学園」が愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画をめぐり、林芳正文部科学相は二十日、二〇一五年四月二日に愛媛県や今治市、学園関係者が首相官邸を訪問した当日、内閣府が文科省に訪問を伝えていたメールの文章が省内で見つかったと発表した。メールには、面会相手として柳瀬唯夫首相秘書官(当時)や藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(同)の名前があり、一行が両氏と面会した内容を記録した愛媛県文書の信ぴょう性がさらに高まった。

 メールは文書に印刷され、一五年四月二日付の二通の内容が残されていた。一通目の午前九時五十二分送信分には「本日11:30〜加計学園が藤原次長に面会に来るとのことです」と記されている。さらに「当方も同席をする」とあり、内閣府担当者も同席予定であることを伝えている。

 二通目の同日午後零時四十八分の送信は、藤原次長らとの面会結果を伝える内容。藤原氏が愛媛県側らに「制度改正の実現は首長のやる気次第。熱意をどれだけ示せるか」と述べたほか、政府の国家戦略特区制度と構造改革特区制度の共通提案にしてはとの打診や、反対派の同意を得るための構想内容を検討し、相談してほしいとの内容が記されていた。愛媛県文書と趣旨がほぼ一致している。「本日15時から柳瀬総理秘書官とも面会するようです」と書かれている。

 愛媛県文書では、県や市、学園関係者らは藤原氏と面会後に官邸で柳瀬氏と面会し、「首相案件」と説明を受けたとしている。

 柳瀬氏は「記憶の限りではお会いしたことはない」と否定しているが、政府内で事前に訪問が共有されていたことで、柳瀬氏の説明への疑問が深まった。

 藤原氏も面会の際、「要請内容は総理官邸から聞いている」と話したとされているが、「記憶にない」としている。

 文科省は、学園関係者らの官邸訪問が事前に伝えられていたとする今月十二日付の本紙報道や、文科省にメールが存在しているというNHKの報道を受け、関係職員に聞き取り調査。当時の総務課行政改革推進室の職員が「個人的に紙ベースで残していた可能性がある」と話したため、職場内を探し、文書が見つかった。この職員を含め同省の職員三人が、内閣府地方創生推進室の職員から受信していた。

◆内閣府の職員が「送信」

 内閣府は二十日、加計問題をめぐり、内閣府が愛媛県の訪問を事前に文部科学省にメールで伝えていたとの報道を受けて事実確認を行った結果、当時、文科省から出向し送信者として記載がある職員が「記憶はないが、写しがある以上、自分が同席して作成、送信したものと思われる」と回答したと明らかにした。メールや紙文書は確認されなかったとした。

 内閣府は十七日に文科省から提供されたメールの写しをもとに、文科省へのメール送信者と記載されている職員、受信したとみられる職員、愛媛県関係者と柳瀬唯夫元首相秘書官が面会したとされる二〇一五年四月二日当時に地方創生推進室次長だった藤原豊・経済産業省貿易経済協力局審議官の三人から聞き取り調査をした。内閣府は地方創生推進事務局の共有フォルダーや、職員二人が使用していた個人端末も調べた。

 送信したとみられる職員は、記憶は曖昧だが「午前中の面会の場で話題が出て、それをそのまま自分がメモにしたのだろう」との認識を示した。ただ、面会の調整や入館手続きを行った記憶はなく、同席していないし、結果も聞いていないという。受信したとみられる職員は「着任直後で覚えていない。写しがあるなら自分にも送られたのだろう」と話した。

 藤原氏は「明確な日付は分からないが、愛媛県や今治市職員と、このころ会ったことは記憶している」と回答。「自治体からの相談に業務として応じたものであり、何らかの指示をしたわけではない」と話した。

 梶山弘志・地方創生担当相は二十日の記者会見で「面談の際に先方(愛媛県関係者)から官邸に行くということが出たため、メモとして送ったということだろう」と話した。(小椋由紀子)

 

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