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【政治】

日中 海空連絡6月始動 衝突回避「尖閣」触れず

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 日中両政府は九日の日中首脳会談で、自衛隊と中国軍の艦艇や航空機による不測の衝突を回避するための「海空連絡メカニズム」の運用を開始することで合意した。両国の防衛当局間にホットライン(専用電話回線)を開設し、局長級の定期会合を毎年開催することなどが柱。沖縄県・尖閣諸島を巡る両国の対立を踏まえ、地理的な適用範囲は明示しなかった。六月八日に運用を開始する。(新開浩)

 両国は、偶発的に接近した艦艇や航空機の間で、衝突を避けるための通信連絡を行うルールを定めていたが、防衛当局の幹部同士が電話で常時連絡を取れる体制にはなっていなかった。どのような状況にホットラインを使うかなど具体的な運用方法については、今後も調整を続ける。

 連絡メカニズムを巡り、日本側は固有の領土である尖閣諸島周辺の領海、領空は対象外にすべきだと主張。中国側は対象外とすれば、尖閣諸島を「日本領と認めるのに等しい」として難色を示してきた。このため、双方は地理的な適用範囲を明確にしないことで折り合った。尖閣は、日中双方が領空の外側に設けた防空識別圏が重なった空域下にある。

 防衛省の担当者は「連絡メカニズムで、すべてが解決するわけではない。運用後に問題が発生すれば、双方で議論し改善策を図る」と説明している。

 安倍晋三首相は、首脳会談後の共同記者発表で、今回の合意について「緊張を緩和し、信頼を醸成することで東シナ海を平和の海にする。十年越しの課題に結果を出すことができた」と語った。

 連絡メカニズムを巡っては二〇〇七年四月に、第一次政権時の安倍首相と温家宝(おんかほう)首相(当時)が体制整備で一致。〇八年四月に協議が始まり、民主党政権当時の一二年六月、今回と同内容の連絡体制の強化で両国が合意した。

 しかし、同年九月以降、日本の尖閣諸島国有化に中国が反発し協議が中断。一五年一月に協議が再開された。

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