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【政治】

日報隠蔽否定を疑問視 野党「防衛省の結論 不自然」

 陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題を巡り、組織的隠蔽はなかったと結論づけた防衛省の調査結果について、二十四日の参院外交防衛委員会で、野党議員から「結論は不自然だ」と疑問視する意見が相次いだ。二十人程度の同じ部署内で、課長は日報の存在を把握、職員は日報の有無を国会に報告する必要を認識していたのに、日報は存在しないと結論づけたことが、一般の組織では考えづらいからだ。

 立憲民主党の牧山弘恵氏は、陸自研究本部(現・教育訓練研究本部)の教訓課長が、昨年三月にイラク日報の存在を把握したのに陸上幕僚監部に報告しなかった経緯を質問した。

 調査チームを率いた大野敬太郎防衛政務官は、日報を国会に報告する必要性を認識していた職員と教訓課長との間で「情報共有ができていなかった」と説明。牧山氏は「どう考えても不自然だ。もっと原因を追及してほしい」と求めた。

 共産党の井上哲士氏は、イラク日報に対する情報公開請求を巡り、教訓課の職員が独断で「保有していない」と回答したことに関し「調査結果が、隠蔽の動機に一言も触れていないのはなぜか」と質問。

 防衛省の高橋憲一官房長は「教訓課内の事務処理が不適切だった。隠蔽を含め特別な意図や動機は確認できなかった」と説明した。井上氏は「上司に報告せず不存在と回答するなど、あり得ない」と指摘した。

 日報隠蔽問題を巡って豊田硬次官や河野克俊統合幕僚長ら計十七人が処分を受けたことについて、与党からも苦言が出された。公明党の杉久武氏は「恥ずべき結果」と批判し、自民党の中西哲氏も「組織としてたるんでいる」と指摘した。

 調査結果によると、昨年三月二十七日にイラク日報に対する情報公開請求があり、同じ日に教訓課長が日報を発見したが、南スーダンPKO日報以外は報告が不要と誤解し、陸幕に報告しなかった。三日後には教訓課の職員が、研究本部総務課から日報を探索するよう指示を受けたが、日報を発見していた教訓課長に何の報告もせず、独断で「保有していない」と回答した。 (新開浩)

 

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