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【政治】

共同経済活動へ今夏調査 日ロ首脳会談 領土交渉進まず

会談後、共同記者発表をする安倍首相(左)とロシアのプーチン大統領=26日、モスクワのクレムリンで(共同)

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 【モスクワ=栗田晃】安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は二十六日、モスクワで日ロ首脳会談を行い、北方四島の共同経済活動の具体的な事業化に向け、民間事業者が参加する現地調査を七月か八月に行うことで合意した。プーチン氏との首脳会談は通算二十一度目。日本側は共同経済活動の前進をてこに、北方領土交渉の進展を目指すが、その前提となる法的制度をめぐって溝は埋まらなかった。

 両首脳は元島民による空路墓参を七月に実施することでも合意。日ロ外務・防衛閣僚協議(2プラス2)を今年後半に開催することも決めた。共同経済活動は、海産物養殖や温室栽培、観光などの五分野を優先するとしているが、個別事業については「現地調査の後」(同行筋)として踏み込めなかった。また、双方の法的立場を害さない「特別な制度」策定に関しても交渉は進まず、事業開始には時間を要する見通しだ。

 首相の訪ロは、新アプローチを表明した二〇一六年五月のロシア南部ソチでの首脳会談以来、二年間で五回目という異例のハイペース。両首脳は九月に首相が極東ウラジオストクを訪問し再び首脳会談を行うことでも合意した。

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 三月の大統領選で再選を果たしたプーチン氏との間で領土交渉を決着させたい首相は、「平和条約に向け、着実に前進していく決意を二人で新たにした」と強調した。

 一方、プーチン氏は「日ロの戦略的利益と合致し、両国民が受け入れられる解決法を根気よく探し続けることが重要だ」とあくまで慎重な姿勢だ。プーチン氏は「日本との貿易高は数倍に増やせる」と強調。日本の対ロ投資拡大を引き出しながら有利に交渉を進める考えとみられ、日本側が巻き返すのは難しい情勢だ。

 

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