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【政治】

検査院試算額 記載回避狙う 森友ごみ撤去費巡り共産指摘

 学校法人「森友学園」に国有地が大幅に値引きされ売却された問題で二十八日、財務、国土交通両省幹部が昨年九月、同問題に関する会計検査院の報告書に、検査院が試算した値引き額などの記載を回避できないか協議していた疑いが浮上した。共産党が衆参両院の予算委員会で、政府の内部文書を入手したとして追及した。二カ月後に公表された報告書に、試算は記載されていなかった。 (村上一樹、柚木まり)

 内部文書によると、会計検査院への対応について、国交省は「総額を報告書から落とすこと」などと指摘。財務省も「難しい場合、失点を最小限にすることも考えないといけない」「トン数は消せない。金額よりトン数のほうがまし」などと応じたという。

 参院予算委で質問した共産党の小池晃氏によると、「金額」は検査院が試算した実際のごみの撤去費用で、「トン数」は実際のごみの量を指すとみられる。昨年十一月の検査院報告では、国が見積もったごみの量は過大で、実際はその三〜七割だった可能性を示す一方、検査過程でごみ撤去費用は二億〜四億円程度で値引き額は最大約六億円過大と試算したが、金額は盛り込まなかった。

 小池氏は参院予算委で「検査院の報告内容への介入を密談していた」と指摘。両省が検査院に働き掛けをしたかどうかについては、衆参予算委のやりとりはなかった。

 衆院予算委で同党の宮本岳志氏は財務省の太田充理財局長に「事前に報告書の案を見せられていたのか」と追及した。太田氏は「情報交換」は認めた。だが報告書案を見たかどうかは答えなかった。

 文書には、財務省が首相官邸や与党への対応で「寺岡(光博・官房長官秘書官)を通じ官房長官への対応をするのが基本」と強調していたことや、決裁文書等の提出について「政権との関係でデメリットも考えながら対応する必要がある」と指摘していたとの記載もあるという。

◆言及なら一定の圧力

<神戸学院大・上脇博之教授> 会計検査院から資料や説明を求められた場合は忠実に説明することが求められており報告書にこれを書いてほしいとか、これはまずいということまで言った場合には、一定の圧力になってしまう。検査院に直接言ったかどうかは分からないが、検査院側も何かまずいのではと察知したことは考えられる。現実に報告書では、財務、国交両省幹部が協議した通りの結果となっており、問題ないとはならない。

<会計検査院> 憲法90条に基づき、内閣から独立して設置された機関。国などの会計・経理が正しく行われるよう監督する。不適切な会計・経理を見つけた際は、指摘にとどまらず、原因を究明して是正や改善を促す。国の出資団体や、補助金を出している地方自治体なども検査対象。

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