東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 6月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

日本政府 困惑 圧力、経済支援に不安要因

 日本政府はトランプ米大統領による米朝首脳会談の十二日開催発表を歓迎し、北朝鮮の核、ミサイル問題解決に向けて米国との連携を強める方針だ。「最大限の圧力」を取り下げるかのようなトランプ氏の発言に困惑も広がる。安倍晋三首相は七日の日米首脳会談で発言の真意を確認し、核、ミサイル、拉致問題が解決しない限り、経済支援はしない日本の基本姿勢を改めて伝える。

 首相は二日、大津市内での講演で、米朝首脳会談について「期待したい」と表明した上で「核武装した北朝鮮を決して容認するわけにはいかない。私たちは抜け道を許さないとの姿勢で、国際社会とともに圧力を強めてきた」と圧力の必要性を強調した。

 日本政府は米国と「最大限の圧力」をかけ続けたことで、北朝鮮を対話の場に引き出せたと自負する。政府高官は「洋上で物資を積み替える北朝鮮の『瀬取り』を一生懸命取り締まっている」と語る。それだけに、政府内には北朝鮮に妥協したともみえるトランプ氏の発言をいぶかる声が漏れる。政府関係者は「何を言っているのかと思った」と明かす。

 トランプ氏は北朝鮮への経済支援は日本や韓国、中国が行うと語り、拉致問題など人権問題について、北朝鮮の金英哲(キムヨンチョル)・朝鮮労働党副委員長との会談で触れなかったと説明した。日本政府はこれらについても、真意を確認する考えだ。

 政府は、北朝鮮が「数々の約束をしてカネも払ったが(核開発が)続いてきた」(麻生太郎副総理兼財務相)と不信感を抱く。首相も、北朝鮮が一九九四年の米朝枠組み合意や二〇〇五年の六カ国協議の共同声明を「時間稼ぎにしてきた」とみる。

 外務省幹部は拉致問題も含め「〇二年の日朝平壌宣言には、経済協力は国交正常化後と明記している。何度も首相からトランプ氏に説明しているが、今度の首脳会談でも言ってもらう」と指摘した。 (篠ケ瀬祐司)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報