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【政治】

あす日米首脳会談 拉致・ミサイル 言質取れるか

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 安倍晋三首相は六日、トランプ米大統領との首脳会談と、カナダでの先進七カ国(G7)首脳会議(サミット)のため米国に向けて出発した。十二日の米朝首脳会談を前に、北朝鮮による日本人拉致問題や核、ミサイル開発で、日本の立場を念押しする。米国を含む関係国が「対話」に傾き圧力が緩む中、どれだけトランプ氏から言質を取れるかが焦点だ。 (清水俊介)

 「トランプ氏とは首脳会談や電話を通じて緊密に連携してきており、完全に立場が一致している。核、ミサイル問題、何よりも大切な拉致問題が前進するようしっかりすり合わせ、米朝会談を成功させたい」

 首相は出発に先立ち、官邸で記者団に強調した。日朝間は公式の対話が途絶えており、日本の懸案で北朝鮮を動かすには同盟国の米国を頼るのが一番の近道になる。

 日米首脳会談は七日(日本時間八日)にワシントンで開催予定。首相は第一に、トランプ氏が金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との会談で拉致問題を提起するようあらためて求める。関係国の関心は核、ミサイル開発に集中しており、置き去りにされる懸念があるからだ。トランプ氏は先の金英哲(キムヨンチョル)・朝鮮労働党副委員長との会談で拉致問題に触れなかった。

 ミサイル開発では「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄(CVID)」を目指す方針を確認する。特に、米本土を射程に入れる大陸間弾道ミサイル(ICBM)だけでなく、日本にとって直接の脅威である中短距離ミサイルも含めた廃棄でなければならないことも確かめたい考えだ。

 非核化を巡っては、トランプ氏が即時の非核化を留保したことは日本政府にとって気がかり。首相は、トランプ氏が「最大限の圧力という言葉はもう使いたくない」「日本も(北朝鮮に)支援するだろう」と発言した点と合わせて真意を確認したい意向だ。

 北朝鮮以外では、貿易に関するやりとりが注目点。米国は日本やドイツなど国外からの自動車輸入に追加関税を課す調査を始めた。首相は「極めて理解しがたいし、受け入れることはできない」と国会答弁した。

 ただ、首相は拉致問題などでトランプ氏に頼み事をする立場。追加関税について面と向かって強く言えないとの観測が出ている。外務省関係者は「今回の会談は北朝鮮問題が主眼。経済の話になるかは分からない」と予防線を張る。

 一方、サミットは八、九両日にカナダ東部シャルルボワで開催。北朝鮮問題とともに、米国の保護主義的な貿易政策が焦点。首相は記者団に「米朝会談に向けてG7としてトランプ氏を支持するメッセージを出したい。貿易制限措置は、どの国の利益にもならないと訴えたい」と話した。

 

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