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【政治】

カジノ法案 衆院委可決 19日、本会議通過へ強行

IR整備法案を賛成多数で可決した衆院内閣委。審議不十分と主張する野党が激しく抵抗した=15日午後、国会で

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 衆院内閣委員会は十五日、安倍政権が成長戦略の柱に位置付けるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法案を自民、公明両党と日本維新の会の賛成多数で可決した。審議不十分と主張する立憲民主党などの野党は激しく抵抗したが、与党側が強行。与党は十九日の本会議で衆院を通過させ、二十日までの会期を延長して今国会成立を確実にする方針だ。

 立民の辻元清美国対委員長は党代議士会で「賭博を一部解禁し、金さえもうかればいいというのが安倍政権の本性だ」と批判。一方、菅義偉官房長官は記者会見で「法案の内容や意図について、国会でこれからも丁寧に説明していく」と述べ、自民の岸田文雄政調会長は会見で「成立に向けてしっかり努力しなければならない」と強調した。

 内閣委で野党側は、開会直後から審議の継続を訴えて委員長席に詰め寄ったが、山際大志郎委員長(自民党)は間もなく採決に踏み切った。

 これに先立つ本会議では、法案を担当する石井啓一国土交通相(公明党)の不信任決議案を与党などの反対多数で否決。不信任案は立民など野党六党派が「国民の理解が進んでいないカジノ法案を強引に押し通そうとしている」として、十四日に提出していた。

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◆与党 来年選挙控え成立急ぐ

 カジノ合法化を伴う統合型リゾート施設(IR)について、安倍晋三首相は外国人観光客増につながる「成長戦略の目玉」と強調している。野党はギャンブル依存症患者が増えるとして反対している。 (中根政人)

 Q IRって何?

 A 会議場やホテル、劇場、パークなどの統合施設のこと。英語でIntegrated Resortと書き、IRはその略称だ。中でもカジノが圧倒的収益を上げることで、他の施設も整備・運営できると指摘されている。

 Q 政府・与党はなぜIRが必要と主張するの。

 A 日本を訪れる外国人を増やし、観光産業などを活性化させることで、経済成長を図るとしている。首相は衆院内閣委で「地域振興、雇用創出などの大きな効果が見込まれる」と訴えた。

 Q カジノは刑法で「賭博」として禁止されているけど、合法化して大丈夫なの。

 A 政府は「公益性などがあれば刑法と矛盾しない」とする。ただ、暴力団など反社会的勢力がカジノ運営などに関与することを完全に排除しきれない。

 Q 依存症患者が増え、社会に害悪を及ぼす可能性があるなら、合法化しない方がいいんじゃないの。

 A 政府・与党はIRにカジノがあれば「お金持ちの外国人が来日し、国内で多くのお金を使ってくれる」と期待している。懸念を払拭(ふっしょく)するため、日本人の利用には一定の制限を設ける。法案でIRは全国三カ所まで、日本人客の入場は週三回、月十回までとし、六千円の入場料を徴収することにした。

 Q それで十分と言えるの。

 A 首相は規制を「世界最高水準」と強調するが、野党は「依存症対策は不十分」と批判。海外での失敗例をもとにカジノが外国人観光客増につながるとの主張にも疑問を投げ掛けている。

 Q 法案は今後どうなるの?

 A 与党は今国会で成立させる方針だ。もともとはカジノ解禁への反対論があった公明党も、来年の統一地方選や参院選をにらみ、今国会での成立を望んでいる。成立時期が秋の臨時国会や来年の通常国会になれば、選挙への影響は避けられないとの判断からだ。

 

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