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【政治】

「賭け金融資」危険性指摘 カジノ法案審議 参考人「依存症急増」

 参院内閣委員会は十三日、カジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備法案に関して有識者三人を参考人として招き、意見聴取と質疑を行った。このうちカジノ解禁に反対する立場の二人は、カジノ事業者が貸金業者となり賭け金が不足した客に施設内で融資できる「特定金融業務」の危険性を指摘した。 (中根政人)

 特定金融業務に関し、静岡大の鳥畑与一教授は「自分の小遣いの範囲で(賭けを)終わらせることを厳格に制限しなければ、ギャンブル依存症や自己破産者が急増する」と懸念を示した。阪南大の桜田照雄教授は、同業務が年収の三分の一を超える貸し付けを禁じる貸金業法の対象外となることを問題視。「賭けを続けさせるための仕掛けになっている」と批判した。

 二人はカジノ解禁そのものにも反対し、鳥畑氏は「(事業者の)私的利益のために、日本や地域社会を犠牲にすることがあってはならない」と強調。桜田氏も「(多額の金を失う)他人の不幸の上に、わが身の幸福を築くカジノ開設は、日本の観光文化や経済社会の土台を損なう」と指摘した。

 一方で東洋大の佐々木一彰准教授は「日本が人口減少社会に入っている中、新しい観光振興をしないといけない」と、カジノを含むIR整備が日本経済に不可欠と主張。依存症増加の懸念には「シンガポールでは有効な対策の結果、国民の依存症有病率がIR開業前よりはるかに減少した」と反論した。

 この後、内閣委の柘植芳文委員長(自民)は、十七日に安倍晋三首相が出席して質疑を行うことを職権で決めた。野党側は「首相は西日本豪雨への対応を優先すべきだ」と反対していた。

 

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