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【政治】

翁長知事、辺野古埋め立て承認撤回 平和潮流に「取り残される」

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 沖縄県の翁長雄志(おながたけし)知事は二十七日、米軍普天間(ふてんま)飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古(へのこ)への移設で、前知事が出した沿岸部の埋め立て承認を撤回する手続きに入る方針を表明した。移設反対の立場を取る県にとり、撤回は残された最後の手段とされ、翁長氏の任期も満了が近づく中で問題は最終局面に入った。一方、国は「適法に工事を実施している」と正当性を強調。十一月の知事選を控え、対立は先鋭化している。

 翁長氏は記者会見で撤回理由について、防衛省沖縄防衛局は環境保全対策を示さず、またサンゴ類を移植せずに工事に着手したことを挙げたほか、護岸設置場所の地盤も軟弱だなどと指摘した。

 さらに、東アジア情勢について朝鮮半島の非核化と緊張緩和への努力が続けられていると指摘した上で「二十年以上も前に決定された新基地建設を見直すこともなく、強引に推し進めようとしている。平和を求める大きな流れから取り残されているのではないか」と政府を批判した。

 移設の是非を問う県民投票の実施を求め、市民グループが集めている署名が必要数を上回ったことにも言及。「政府は、多くの県民が署名した重みにしっかり向き合ってほしい」と訴えた。

 これに対し防衛局は、環境保全対策は事前に環境監視等委員会の指導や助言を得て、検討の経過を詳細に説明したと真っ向から反論し、工事の適法性を主張している。

 菅義偉官房長官も同日の会見で「自然環境や住民の生活環境に最大限配慮し、工事を進める」と語った。

 双方の溝が埋まらない中、県は八月中旬ごろに承認を撤回し、工事は中断される見込みだ。防衛局は直ちに処分取り消しの行政訴訟や、執行停止の申し立てといった法的手段で対抗する方針。国の主張が認められれば、再開される。

 

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