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【政治】

野田氏、自身の処分検討 金融庁が便宜意図 自らも漏えい

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 野田聖子総務相は二十七日の記者会見で、金融庁が漏えいした情報公開請求内容を第三者に漏らしたことについて「しかるべき措置を検討している」と述べ、自身に処分を科す考えを示した。内容は検討中とした。処分対象者として金融庁職員に加え、野田氏の名前が上がるのは、今回の漏えいが二つの問題を抱えているからだ。

 一つ目は、金融庁職員による漏えいだ。朝日新聞の記者は五月、金融庁に情報公開請求した。野田氏の事務所が今年一月、無登録営業の疑いで金融庁の調査を受けていた仮想通貨の企画会社関係者を同席させ、金融庁担当者に説明させていたことに関する請求だ。

 金融庁の情報公開の担当室長は総務省の大臣官房秘書課職員に、公開請求があったと伝達。関係資料を渡し、請求者が朝日新聞記者であると口頭で伝えた。

 総務省は情報公開制度を所管するが、各府省庁に対して行われた情報公開請求の個別の内容について、報告を受ける仕組みになっていない。金融庁は報告した理由について「野田大臣に関する記者からの開示請求で、いずれ報道される可能性が高いため、情報共有した方がいいと判断した」と、野田氏に便宜を図る意図があったと認めた。

 麻生太郎金融担当相は二十七日の記者会見で、金融庁職員を処分する考えを示した。

 二つ目は、野田氏自身による漏えいだ。野田氏は、総務省職員から報告を受けた後、記者との懇親会で、情報公開請求について、請求内容を含め話題にした。金融庁から朝日新聞に請求内容が開示される前だ。

 野田氏は本来、金融庁の行為を戒める立場にあるが、それをせず、自身に関する報告を受けた上で、第三者に漏らした。野田氏は記者会見で、情報公開制度を所管する総務省のトップとして、自ら制度の信頼を損なう行為をしたと認め「情報公開法を学んだが、至らない点もあり、深く反省している」と謝罪した。

 専修大の山田健太教授(言論法)は「情報公開請求者の名前は非公開と規定されており、外部提供や目的外利用は違法行為。政界に事前に漏らすことは、請求自体を萎縮させる可能性があり、情報公開制度の根幹を揺るがす行為だ」と指摘した。 (坂田奈央)

 

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