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【政治】

首相、核禁止条約に触れず

 安倍晋三首相は六日、広島で行われた平和記念式典でのあいさつで「唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界の実現に向けて、粘り強く努力を重ねていく」と語った。一方で、国連で昨年七月に採択された核兵器禁止条約には触れず、核廃絶に向けた具体的な道筋は語らなかった。六月の米朝首脳会談など、朝鮮半島の非核化に向けた世界の動きにも言及しなかった。

 禁止条約は前文に「ヒバクシャの受け入れ難い苦しみに留意する」と明記し、核兵器の開発や使用を全面的に禁じている。米国の「核の傘」に頼る日本政府は、核保有国とともに条約の交渉に参加せず、採択後も署名していない。

 首相はあいさつで、核軍縮の進め方で各国の考えの違いがあると指摘した上で「核廃絶には核兵器保有国と非保有国双方の協力が必要だ。非核三原則を堅持しつつ、双方の橋渡しに努め、国際社会の取り組みを主導する」と、核兵器禁止条約に参加の意思がないことを改めて表明した。

 首相は「橋渡し」の例として、昨年立ち上げた核保有国、非保有国の専門家による賢人会議を挙げたが、今後の取り組みについては、二〇二〇年の核拡散防止条約(NPT)運用検討会議に「積極的に貢献していく」と述べるにとどめた。

 この後、首相は広島市内で被爆者団体代表と面会した。核兵器禁止条約への参加を求められたのに対し、参加の意思がないことを重ねて説明。「核兵器禁止条約とアプローチは異なるものの、核廃絶という目標は共有している。核兵器保有国、非保有国の橋渡し役を担う」と語った。 (川田篤志)

 

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