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【政治】

地上イージスの必要性強調 防衛白書 北朝鮮情勢評価の一方

 小野寺五典(いつのり)防衛相は二十八日の閣議で、二〇一八年版防衛白書を報告した。北朝鮮の核・ミサイル開発に対し、昨年九月の六回目の核実験を受け「これまでにない重大かつ差し迫った脅威」と強調する一方、今年六月の米朝首脳会談の共同声明で、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が朝鮮半島の完全な非核化に取り組む意思を示した点を「文書で明確に約束した意義は大きい」と指摘。警戒と評価が交錯する内容になった。

 小野寺氏は閣議後の記者会見で、北朝鮮の脅威について「基本的な認識に変化はない」と述べた。日本のほぼ全域を射程に収める中距離弾道ミサイルを数百発保有していることなどを理由に挙げた。

 朝鮮半島の緊張が緩和する中、脅威を強調する背景には米国から高額で購入する地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の導入を進める狙いがある。

 白書の巻頭特集では、日本の弾道ミサイル防衛態勢を四ページにわたり紹介。地上イージスを導入すれば「わが国を二十四時間、三百六十五日、切れ目なく守るための能力を抜本的に向上できる」と説明した。

 防衛省は先月、地上イージスの取得費と三十年間の維持・運用費を合わせた経費を二基で計約四千六百億円と発表。価格の高騰が問題視されている。

 自民党はこの日、国防関連の会合を開いた。党安全保障調査会長の中谷元・元防衛相は会合後、地上イージスについて「導入は必要だが、経費はできるだけ透明化、効率化してほしい」と記者団に話した。

 白書は中国を巡っては、沖縄県・尖閣諸島周辺を含む日本周辺の海空域で「行動を一方的にエスカレート」させていると指摘。今年一月に尖閣諸島周辺の接続水域で初めて中国潜水艦の潜没航行が確認された例などを挙げた。 (新開浩)

 

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