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【政治】

公務災害 非常勤も申請可 「格差縮める一歩」

 自治体で働く非常勤職員本人や遺族が、公務災害認定の申請をできるよう、総務省が全国の自治体に通知していたことが三十一日分かった。一部自治体が非常勤職員側からの申請を認めておらず、遺族らは、職場が認めた場合以外は申請の道が閉ざされるなどと不当性を訴えていた。国が対応を是正したことについて、遺族らは「常勤と非常勤の格差を縮める一歩だ」と評価している。

 総務省は七月二十日付で公務災害に関する条例規則のひな型の変更を通知した。自治体条例などの多くは、約五十年前に自治省(当時)が示したひな型を基にしている。通知では、非常勤職員本人や遺族からも直接申請できることを明記し、結果を申請者に伝えることも盛り込んだ。認定されなかった場合も、自治体に不服申し立てができることも明文化するよう求めている。

 北九州市の非常勤職員だった女性が職場のパワハラなどを訴えた後、うつ病になり退職、二〇一五年五月に自殺したケースでは、両親に対し、市が「(遺族に)労災認定の申請は認められていない」と回答。両親らが不当性を問い、福岡地裁で訴訟中だ。母親の森下真由美さん=大分県=は、この問題を知ってほしいと、野田聖子総務相に直接手紙も書いた。「国が問題解決のために動いてくれたことがうれしい。一歩前進できた」と受け止める。今春、全国の自治体の状況を調査したNPO法人官製ワーキングプア研究会の白石孝理事長は「各自治体は通知に基づき、すみやかに改善すべきだ」と話す。

 自治体職員の公務災害認定をめぐっては、常勤であれば地方公務員災害補償法に基づく本人申請が可能。一方、事務部門などの非常勤職員や臨時職員は同法に基づく自治体条例によって定められ、職場の労務担当者からの申請しか認めていない自治体もある。 (小林由比)

 

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