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【政治】

「多様性」訴え広がらず 野田氏が出馬断念

総裁選への出馬断念を表明する野田聖子総務相=31日、東京・永田町の衆院第1議員会館で

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 自民党総裁選への立候補を断念した野田聖子総務相は「党の多様性を示す」と訴え、出馬を目指してきたが、支持が広がらなかった。「安倍一強」の対抗馬となるには力不足だったことは否めないが、女性が指導的立場に就くことが難しい党の歴史があることも確かだ。

 「人口減少問題の対策につながり、岩盤規制や構造改革の柱だ」

 野田氏は、自らが掲げる女性活躍や子育て支援強化を力説してきた。女性の不利益を解消することが日本の社会構造を改善すると総裁選を通じて訴えようと、出馬に必要な二十人の推薦人確保を目指してきた。

 三年前の総裁選出馬を断念した直後から、今回の総裁選に意欲を示してきた。昨夏に安倍晋三首相から総務相就任を要請された際も「総裁選には必ず出る」と公言。財務次官のセクハラなど問題が起きるたびに政権に苦言を呈し、存在感をみせた。八月には政策集も満を持して発表した。

 それでも、推薦人は集まらなかった。内閣支持率が低迷した今春には、党内で「反安倍票の分散のため、菅義偉(すがよしひで)官房長官が推薦人集めを助けるのでは」ともささやかれたが、支持率回復とともに、そうした見方は消えた。情報漏えい問題もあり、最終的に十人前後しか確保できなかった。

 野田氏は三十一日の記者会見で、二度の断念を踏まえ、今の派閥の在り方には疑問を示しつつ「このリーダーを総理、総裁にするんだという名の下に集うグループは健全」と語り、自身の議員グループづくりに言及。「次」に向けて戦略を見直す考えだ。

 だが、道のりは険しい。自民党は一九五五年の結党以来、女性の総裁はいない。総裁選立候補だけでもハードルは高く、実際に出馬したのは二〇〇八年の総裁選で、衆院議員だった小池百合子氏(現東京都知事)が唯一。ナンバー2の幹事長も全て男性だ。

 党内は女性議員自体が少なく、野田氏が中心となりまとめた、国や地方の議員選挙で候補者の男女比をできる限り均等にするように求める「政治分野における男女共同参画推進法」は五月に成立したばかりだ。 (坂田奈央)

 

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