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【政治】

首相「臨時国会に4項目提示」 公明に配慮、改憲前進狙う

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 安倍晋三首相が自民党の高村正彦前副総裁との会談で、秋の臨時国会では改憲原案の提出でなく、同党の改憲案の説明を目標とする意向を示したのは、他党が協議に応じやすくする環境を整える狙いだ。改憲原案の提出には与党の公明党も難色を示しており、強引に進めれば協議に入れず、改憲発議そのものの遅れにつながると判断した。 (村上一樹)

 首相と高村氏の会談は三日に行われた。高村氏によると、自民党がまとめた自衛隊明記など四項目の改憲条文案について「臨時国会の(衆参両院)憲法審査会で説明する、ということでいいか」とただしたところ、首相は「そういうことだ」と答えた。

 首相は二日の記者会見で、改憲について「自民党がリーダーシップを執り、次の国会に改正案を提出すべきだ」と話したが、改憲原案の国会提出を指すのか、憲法審での自民党案の提示だけを意味するのかを明らかにしていなかった。

 首相自らが公の場で約束して言質をとられるようなことはしないが、改憲論議を前に進めるため、党憲法改正推進本部の最高顧問に就く高村氏を介して協調路線を演出したとみられる。

 背景には、自民党が求める事前の与党協議に公明党が難色を示していることがある。山口那津男代表は「与党の調整を先行し、改憲案を国会に出すことはわれわれは考えていない」と繰り返す。来年の統一地方選、参院選を控え、安全保障関連法のように自民、公明両党が足並みをそろえて改憲発議を主導した、と批判されたくないからだ。

 自民党の竹下亘・前総務会長は四日、首相の意図について「公明党がやろうという気にならないと(改憲の議論が)動かない」と記者団に説明。首相側近の萩生田光一幹事長代行も三日、「(自民党の)案を憲法審査会で各党に議論してもらう。その中で出っ張るものや、引っ込むものもあるかもしれない。その作業を前に進めることが大事だ」として、まず審査会で議論を始めることが大切との考えを示した。

 ただ、自民党の考えは野党側に見透かされている。社民党の又市征治党首は「憲法審で説明して議論をしたいという誘い水だろう。立憲主義を踏みにじっている人たちとの議論には乗れない」と明言した。 

 

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