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【政治】

首相 選挙、改憲を考慮 消費税10%表明 早めの措置

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 安倍晋三首相が、消費税率を予定通り来年十月に10%へ引き上げる方針を明言した。来年春の統一地方選や夏の参院選、改憲への悪影響を和らげるため首相は早めに増税の決意を明確にしたが、狙い通りの結果となるかどうかは見通せない。 (清水俊介)

 過去の消費税増税では、自民党は直後の選挙で、有権者から厳しい結果を突きつけられた。一九八九年四月の消費税導入や、九七年四月の税率5%への引き上げでは、その後の参院選でそれぞれ大敗した。

 こうした経緯を踏まえ、二〇一四年四月に税率を8%に引き上げた後の十一月、首相は税率10%への増税延期を掲げて衆院を解散、勝利した。一六年七月の参院選直前には、二度目の延期も決めた。

 一九年は四年に一度の統一地方選と、三年に一度の参院選が重なる。二度の増税延期の結果、二つの大型選挙を、増税を控える中で迎える。首相は一年前の増税表明と景気対策の強調で影響を最小限に抑えようとしているが、有権者がどのように受け止めるかは未知数だ。

 このタイミングでの増税表明は、軽減税率の導入を主導した公明党への配慮もある。増税後も飲食料品などを税率8%に据え置く軽減税率を導入するが、小売店のレジ変更などの準備不足が指摘されている。

 同党の山口那津男代表は十五日、今月一日の党首会談で、予定通りに消費税率を引き上げる方針を首相に確認したと、記者団に明らかにし「準備を急ぎ、混乱なく実施されることが望ましい」と強調した。

 増税表明は、首相が目指す二〇年までの新憲法施行にも影響しそうだ。来年夏の参院選で、改憲に前向きな勢力が参院で三分の二を割り込めば、改憲発議ができなくなる。九月の自民党総裁選を前に、麻生派が改憲の国民投票を参院選までに実施するよう求める提言を行ったのも、三分の二割れを考慮したためだ。

 公明党などの理解を得て首相が参院選前の国民投票に踏み切ったとしても、国民に不人気な増税を数カ月後に控える中で、改憲の是非を問うことになる。

 消費税増税を巡り、自民党の加藤勝信総務会長は十五日の記者会見で、参院選への影響について「どういう施策に(消費税の)財源を使っていくか説明し、理解を求めることが大事だ」と強調した。

 

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