東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 政治 > 紙面から > 1月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【政治】

駅で手荷物検査 検討 五輪向け 政府、鉄道テロ対策

 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの開催や一八年六月の東海道新幹線殺傷事件を踏まえ、政府が鉄道のテロ対策を強化しようと駅で乗客を対象にした手荷物検査の実証実験を検討していることが五日、関係者への取材で分かった。東京都千代田区の東京メトロ霞ケ関駅が候補に挙がっており、二月にも実施する方向で調整している。実験で問題点を洗い出し、導入の可否を見極めた上で、実現可能であれば具体的な検査方法や導入する路線を探る。

 鉄道での手荷物検査は海外の一部に導入例はあるが、成田空港内の駅で検問が行われていたケースを除き、国内ではない。鉄道会社には、乗客の出入りに時間がかかることや、新設備のスペース確保が難しいことを理由に反対意見が強い。

 関係者によると、国土交通省は既に警備会社や検査機器メーカーに実験方法の提案を呼び掛け、JRや大手私鉄に協力を要請した。

 国交省は新幹線殺傷事件を受けた再発防止策の検討で、手荷物検査の実施も視野に入れたが、鉄道会社の反対が強く断念。今年四月から梱包(こんぽう)されていない刃物類の車内への持ち込みを禁止することにとどまった。

 実験場所の選定は、企業側からの提案を受け、鉄道会社と協議する形を取るが、霞ケ関駅は周辺に中央省庁が集中し、利用客に公務員が多いため、協力を得やすいとみられることから有力候補に挙がっている。

<鉄道の安全対策> 日本の鉄道の安全対策は、13人が死亡、6000人以上が重軽症を負った1995年3月の地下鉄サリン事件をきっかけに強化が進み、鉄道各社は、駅構内への防犯カメラ設置やテロ対策訓練に本格的に乗りだした。東海道新幹線での放火事件(2015年)や殺傷事件(18年)を受け、客室内への防犯カメラの導入、乗務員らが使う護身用の盾や催涙スプレーといった機材の車内配備が進んだ。海外では、英国とフランスなどを結ぶ欧州の「ユーロスター」で、航空機と同じような手荷物検査を実施。18年の平昌(ピョンチャン)冬季五輪では、金属探知機を使った手荷物検査が駅構内でも行われた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報