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【埼玉】

4億円、子どもの未来へ 狭山の河野さん夫妻 貧困対策の基金に寄付

「寄付が子育て支援の充実と出生率の増加につながってほしい」と話す河野経夫さん=川越市で

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 子どもの貧困対策を目的とした「子供の未来応援基金」に、個人として4億円もの寄付をした「第一住宅」会長の河野経夫さん(74)と敏子さん(68)夫妻=狭山市在住。同基金は政府や経済団体の肝いりで昨年10月に創設されたが、寄付金額は伸び悩んでいた。子育て支援や少子化対策の必要性が叫ばれる中、河野さんは「私の寄付が大企業の寄付を促す呼び水になってくれれば」と話している。 (西川正志)

 河野さんが寄付した四億円はすべて個人資産。五十年前に起業し、一代で築き上げた資産を「世の中の役に立てたい」と敏子さんに相談したところ、「寄付すればいいじゃない」と言われ、すぐに決めた。

 以前から「少子高齢化がさらに進展すれば日本経済は立ちゆかなくなる」と考えており、子育て支援や出生率向上が実現できる寄付先を調べ、学習支援などに取り組むNPOへの助成や食事の提供など子どもの「居場所の整備」を掲げる応援基金を知った。

 愛媛県今治市出身の河野さんは大学卒業後に狭山市で洋服や貴金属などの代金を月賦で払ってもらう小売店を開業。その後、建売住宅の販売などに事業転換し、今では年間売上高四百億円以上を誇る企業に成長させた。

 経営者として、将来の日本経済に大きな影響を与える少子高齢化に危機感を覚える。だからこそ、「子どもは国の宝」と考え、「宝を磨き、豊かな心を持った子どもに育ってほしい。子育て支援の充実が出生率向上にもつながる」と話す。

 河野さんが寄付先として選んだ応援基金は、官民連携で子どもの貧困対策に取り組む「子供の未来応援国民運動」の一環で、安倍晋三首相のほか日本経済団体連合会(経団連)や日本商工会議所の代表者らが発起人だ。基金は法人も寄付できるが、寄付は伸び悩み、今年三月の国会で野党から「(基金の広報にかかった)二億円を基金に入れれば良かった」と批判もされた。

 今回の河野さんの寄付で、基金の寄付総額は約六億円となる。河野さんは「経団連に所属するような大企業が本気になれば、年間数十億円ぐらい集まってもおかしくない。日本の将来を考えて、積極的に寄付してほしい」と話している。

 

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