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【埼玉】

<ひと物語>クイズ文化確立したい 有名番組優勝 県庁に勤務・能勢一幸さん

「クイズ王」として知られる能勢さん=県庁で

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 五回目を迎えた「埼玉クイズ王決定戦」。一組三人の二百二十六チームで争った予選を勝ち抜いた十二チームが先月二十六日、さいたま市のさいたまスーパーアリーナで開かれた決勝戦に駒を進めた。熱戦が繰り広げられたステージで、自ら監修した問題を読み上げたのは、往年の有名クイズ番組で優勝経験がある能勢一幸さん(48)。実は、県庁に勤務する公務員だ。

 「小学生には分からない問題を次々に答える大人たちの格好良さにあこがれた」。能勢さんがクイズにはまったきっかけは、小学五年の時にテレビで見た「アメリカ横断ウルトラクイズ」。クイズの勉強にのめり込み、高校時代は弓道部に所属しながらもラジオのクイズ番組で優勝した。大学ではサークルのクイズ研究会に入り、早押しボタンを押すタイミングや、アナウンサーが問題を読む癖を分析した。

 県庁に就職した一九九一年、あこがれだった「アメリカ横断−」で優勝。二〇〇一年には、「父の退職祝いに海外旅行をプレゼントしよう」と、みのもんたさんの絶妙な司会で知られた「クイズ$ミリオネア」に出場。全問正解して賞金一千万円を手にした。

 幅広いジャンルに精通する能勢さんだが苦手な分野も。「年をとるごとに若いアイドルは、なかなかついていけない」と苦笑する。ただ、「年齢層が離れていても出題次第で、いかようにも対戦できる」と魅力を語る。

 「クイズ王」として県庁職員の間でも一目置かれる存在。雑誌の県民愛着度調査で埼玉が最下位となったことをきっかけに、郷土愛を育もうと県などでつくる実行委員会が二〇一二年に始めた「埼玉クイズ王決定戦」では経験を買われ、全大会で監修を務めている。

 クイズは、地理やグルメ、鉄道から芸能人やゆるキャラまで幅広い。普段からクイズを作りため、ジャンルが偏らないようバランスを考慮して一大会に出題する三百〜四百問を選ぶ。「北海道や沖縄の人は知らなくても、埼玉の人だけが知っているようなクイズが理想。正解して喜んでもらいたい」

 昨年末、一般社団法人「日本クイズ協会」を立ち上げた。中学や高校のクイズ研究会はまだまだ部活動として認知されていないため、生徒が出場するクイズ大会を協会が主催することで、教育委員会の協力を得やすくする狙いだ。「将棋や囲碁のようにクイズを一つの文化として確立したい」と願っている。 (冨江直樹)

<のせ・かずゆき> 1969年東京生まれ。5歳から越谷市。一橋大では「クイズ研究会」で活動。卒業後、91年に埼玉県庁に就職。同年、「アメリカ横断ウルトラクイズ」に優勝。2001年には「クイズ$ミリオネア」で全問正解し賞金1000万円を獲得。ほかにも民放やNHKのクイズ番組に出演多数。県庁では15年から交通政策課。さいたま市中央区在住。

 

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