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【埼玉】

LGBT女性から男性へ戸籍変更 入間市議選に初当選の細田さん

入間市議選に初当選した細田さん=同市で

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 三月に投開票された入間市議選で、性的少数者(LGBT)として女性から男性に戸籍を変えた細田智也さん(25)が初当選した。細田さんはLGBTへの理解促進や差別解消を目指すとともに「性のアイデンティティーに悩む子どもたちの力になりたい」との思いで議員活動に励む。

 「自分ではない体の中で過ごしているようだった」。飯能市で生まれ、入間市で育った細田さんが違和感を強く持ち始めたのは小学校高学年の頃だった。心と体の性が一致しないトランスジェンダー。胸が膨らみ、生理が始まる。気持ちは男性なのに、体は女性らしくなっていく。でも誰にも相談できなかった。

 小さい時からスポーツが好きで、中学では剣道をしながら駅伝選手。高校では陸上部に入ったが、女子のユニホームが嫌になり次第に部活から足が遠のいてしまった。

 大学生だった二十歳の時、母に「男性として生きたい」と初めて打ち明けた。

 母は「悩んでいたのを分かってあげられなかった。孫を見たいという人もいるが、私はあなた自身の幸せが大事だ」と理解し、ホルモン治療や性別適合手術を後押ししてくれた。二十三歳で戸籍の性別を変更した。

 大学卒業後、臨床検査技師として働き始めるも「誰も声を上げなかったら、LGBTはいないものだと思われる」との思いに駆られた。職を捨てて市議選に立候補して「多様性を認め合う町づくり」を訴え、議員定数二二のうち二十一位で当選を果たした。

 当事者団体の「LGBT法連合会」によると、これまでトランスジェンダーで女性になったのを公表した議員はいるが、男性になったと公表した議員は日本初という。

 目指す施策は、市役所にLGBTの相談窓口を置き、戸籍を扱う市民課にはシンボルカラーの虹色の旗を掲げることなど。学校教育も重要だとして「まずは教師に理解を深めてもらい、悩む子どもがいたら話を聞いてあげる。そんな態勢をつくりたい」と意気込む。

 

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