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【埼玉】

川越の標識やマップ、うちわなど考案 日英学生が観光デザイン 

町歩き用のマップ(後ろ)や町で見つけたオブジェを図案化したうちわなどを披露する学生たち=川越市で

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 英国立ロンドン芸術大の学生と、ふじみ野市にキャンパスを持つ文京学院大の学生が協力して、川越市を訪れる外国人向けの観光案内や標識を考案した。外国人観光客は地元の人が見過ごしがちなことに興味を持つケースも多く、新しい視点の提案となった。 (中里宏)

 ロンドン芸術大は芸術・デザインに特化した世界でも屈指の芸術系大学。今回の試みはロンドン側の提案で、連携教育プログラムとして行われた。

 ロンドン芸術大の学生は英、中、仏、スイスの四カ国の計六人。七月下旬に来日、約一カ月にわたりシェアハウスで合宿しながら、ほぼ毎日、小江戸・川越の町を歩いて商店主にインタビューしたり、町のところどころに置かれた動物などのオブジェを発見したりした。

 念頭に置いたのは、高齢者を含む人に優しい道案内や、川越の歴史や文化をより身近に感じさせる仕掛けづくり。文京学院大で心理学を学ぶ学生ら四十人と話し合いながら、共同で制作を進めた。

 学生たちは、まず案内板などに使う書体を考案。「座って休めるベンチが少ない」と感じたことから、名物のサツマイモのスライスをかたどったベンチや案内板をデザインした。また蔵造りの町並みを分かりやすく把握できるマップや、町中のオブジェを図案化したうちわなどを作った。

 文京学院大心理学科長の小林剛史教授は「国内の案内板は精緻で正確な半面、情報過多で、直観的な判断を邪魔する場合もある。旅行者は何となく町を把握できたと感じたとき、楽しさや身近さを感じる。学生たちの柔軟な発想に富んだ作品ができた」と話した。

 ロンドン芸術大のジャック・ハーネスさん(22)=英国=は「多国籍の人々が見て、だれでも分かることを一番重要視した。ほとんどがピクトグラム(絵記号)になった」という。

 アンナ・バリントさん(22)=スイス=は「双方の学生がしっかり役割を果たした。作った観光案内は厳密なものではなく、自主的な移動を促すものです。旅行者が自分の意思とペースで歩くとき、心地よく利用できると思う」と話した。

 

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