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【埼玉】

<衆院選>「選挙する理由あるか」 冒頭解散 不安と期待の街の声

 衆院は二十八日、解散された。総選挙は十月十日公示、二十二日に投開票される。小池百合子東京都知事が立ち上げた新党「希望の党」の出現で、選挙戦の構図が固まりきらない中、県内の有権者からは改憲や福祉、北朝鮮への対応などそれぞれの目線で判断し、一票を投じる思いが聞かれた。

 「最大の焦点は庶民の暮らしすべてに関わる社会保障政策」と力を込めるのは、生活困窮者を支援する所沢市のNPO法人「サマリア」代表で、独立型社会福祉士の黒田和代さん(53)。「福祉を理由に、さまざまな税金が増やされてきたが、現場の待遇や人々の暮らしが改善された実感はない」と指摘。「きちんと実現できる社会保障政策を提示する党と候補者を見極めたい」と話す。

 秩父市の主婦深田澄子さん(63)は「安倍晋三首相は、消費税の使い道を争点にするなどとしていたが、本当の狙いは憲法九条の改正だ」とみる。核開発やミサイル発射を続ける北朝鮮への対応について「武力ではなく話し合いで解決する方法を考えるべきだ。知らないうちに、日本がどんどん戦争ができる国になるのが怖い」と危惧した。

 上尾市内の医院に勤める大森祥子(さちこ)さん(48)も「ミサイルが飛んで来たらどうしよう、被害はどれほど出るのか」と不安を募らせる。「有事の際、政府は本当に私たちの生命や財産、安全を守ってくれるのか。戦争を防ぐにはどうしたらよいのか、各党の考えをよく見て、一票を投じたい」と話した。

 ふじみ野市、震災ボランティア熊谷洋興さん(75)は「政界再編のニュースがあふれているが、震災復興が埋没してしまうのではないか」と心配している。八月に宮城県気仙沼市を訪れた。高さ約十メートルの防潮堤工事が進み「海が見えない町になる」という地元の声も聞いた。本当に必要なものを地元の意向を大切にしながら進めてくれる政治に期待している。

 杉戸町の小売業野口靖雄さん(63)は「選挙をする理由があるのか分からない」とした上で、争点として強いて挙げるとすれば、景気という。経営環境は厳しく景気回復の実感がなく、老後の生活に不安もある。「景気を何とか良くしてほしい。弱い立場にいる人が最低限の生活ができるような政策に一票を投じたい」と語った。

 選挙権年齢が十八歳に引き下げられてから、今回が初めての総選挙。埼玉大経済学部二年の小林茉里加(まりか)さん(19)=草加市=は「将来を担う世代に向けた政策を比べて投票したい」と若者の視点を重視する。「女性の社会進出を強化しているが、結婚や出産後に働かず子育てに集中したい人もいるはず。少子化を食い止めるためにも専業主婦を助ける政策を打ち出してほしい」と期待した。

 

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