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【埼玉】

<衆院選 争点を語る>(下)子育て 働き方改革が育児支援に

「働いている近くに子どもがいる環境が望ましい」と語る赤井さん=宮代町で

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◆ママを雇用する社長・赤井美津江さん(55)

 ホームページやチラシ、小冊子の企画・制作を手掛ける広告会社「アンカルク」(宮代町)の社長を務める。従業員は全てパートの女性で、多くが育児中だ。母親たちが自由に勤務時間を決められるシフト制を採用し、子育てしながら働けるようサポートしている。

 政治に望んでいるのは、企業内保育所の推進など、子育て中の女性が子どもの近くで働ける環境の充実だ。「子どもに何かあったときに駆け付けられる。安心して預けられるよう支援してほしい」と注文する。

 かつて、さいたま市の金融機関に勤めていた時に育児と仕事の両立に悩んだことがある。

 長男の出産後、同居する義父母に預けて働き続けた。「子どもには寂しい思いをさせた」と振り返る。次男が誕生し、義父母の負担が増え、仕事を辞めた。渉外係の部署に女性で初めて抜てきされて、やりがいを感じている時期だった。「子どもか、仕事か、女性の究極の選択を迫られ子育てを選んだ」

 その後、三男を産み、専業主婦、パート、派遣社員などを経て、今の会社を設立したのは二〇一一年。自身の体験を踏まえ、地元の子育て中の女性たちを雇い、女性が生き生きと働ける会社を目指した。

 厚生労働省の労働経済白書によると、「子どもができてもずっと働きたい」と考える女性の割合は〇〇年に33・1%だったのが、一六年には54・4%にまで増えている。

 実際は、子育てしながら働きづらい環境がある。同社では取引先から夕方に急な仕事の手直しの依頼があった場合、対応は翌日になる。母親たちが残業できないためだ。

 ほかにもある。以前、パートを探していた企業から頼まれて主婦を紹介した。後日、経営者に会うと「週に何回も来ないのに、その上、学校の行事があると言って休む。それに合わせた仕事はない。やっぱり無理だよね」と言われた。

 フルタイム、週に数日、短時間勤務…。「子育てしている人にはいろんな働き方のニーズがある」と指摘する。一方、ビジネス社会が求める働き方は長時間労働など旧態依然のまま。

 「『働き方改革』が子育て支援につながるのでは」という。男性の働く時間を短くして夫婦で子育てすれば、女性は負担が減り、時間に制約のない働き方もできる。「女性の気持ちに寄り添った政策であってほしい。多様な働き方に柔軟に対応できる社会の仕組みと意識の改革に取り組む政党を支持したい」 (中西公一)

 

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