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【埼玉】

<衆院選>県内投票率51.44% 強さ見せつけた自民

前回獲得数、民主2。無所属で当選の小泉さんは公示前の自民に含めた

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 二十二日に投開票された衆院選は、県内十五の小選挙区のうち、自民が十二選挙区を制して強さを見せつけた。全国的に躍進した立憲民主は、県内で擁立した二人も小選挙区と比例復活でそれぞれが当選した。希望は比例復活を合わせて三人が議席を得たが、前職三人が復活も逃すなど低迷。民進党からの合流組が中心となった二つの新党が、県内でも明暗を分けた。 (衆院選取材班)

 自民は小選挙区で敗れた5区牧原秀樹さん、6区中根一幸さんも比例で復活。11区で勝利した無所属小泉龍司さんも追加公認され、小選挙区の公認候補十五人全員が議席を得た形になった。

 立憲民主は、5区で当選した党代表の前職枝野幸男さんに加え、3区で敗れた新人山川百合子さんも比例復活で当選した。

 希望は全選挙区に候補者を立てたが、小選挙区で当選したのは6区の前職大島敦さんだけ。7区の前職小宮山泰子さんと12区で惜敗した新人森田俊和さんが復活当選した。県内の小選挙区の投票率は51・44%で、前回の51・97%を下回って戦後最低を更新した。台風の接近による悪天候が影響したとみられる。

◆希望に逆風 立民と明暗

 当初は「政権選択選挙」を掲げながら、大失速した希望の党。県内でも民進党から合流したベテランや、「風」に期待した新人が次々に落選した。

 「六期十七年やってきたことを訴えたが、有権者に伝えられなかった」。二十三日未明、比例復活を逃した1区の前職武正公一さんは支持者に頭を下げた。

 小池百合子代表の「排除発言」が逆風の始まり。支持者が「今回は票を入れない」と離れていった。

 選挙戦の序盤は街宣車の「希望の党」の文字を隠して戦った。陣営の一人は「陣営内でも希望への嫌悪感があった」と明かす。小選挙区での苦戦が分かり、比例復活にかけるしかなくなった。「嫌いかもしれないが『希望』と書いてほしい」。個人演説会で選対幹部が頭を下げた時、選挙戦は終盤になっていた。

 選挙区に縁のない新人には状況はさらに厳しかった。「党の勢いが落ちている。完全に想定外」。投票日の五日前、3区の新人三輪麻美さんは漏らした。地元は大阪府で、党の指示で選挙区が正式決定したのは公示一週間前。小選挙区で勝てるとは思わなかったが「良い風を送ります」という小池代表の言葉に比例復活を信じた。

 しかし、同じ選挙区で立憲民主の候補も出馬。他の選挙区での苦戦も伝わってきた。「小選挙区で勝つべき人が勝たないと私が比例で入るはずがない」。最後まで風は吹かなかった。

 結局、県内での小選挙区での勝利は一。比例北関東の議席はわずか四だった。比例の最後の一枠に滑り込んだ7区の小宮山泰子さんは「自民の補完勢力と見られてしまった」とこぼす。

 逆風をはね返す戦いをした候補もいる。12区の新人森田俊和さんは、自民前職をわずか四百九十票差まで追い詰め、比例北関東のトップで初当選を果たした。熊谷市が地盤で、加須市が本拠の自民候補との対決は三回目。今回は旧民主党候補の地盤も引き継いだ。

 県内の希望候補を支援した同党の行田邦子参院議員は「風が吹いていない中で、候補者の地元での活動がそのまま数字になった」と分析する。

 立憲民主は違った。比例北関東で五議席を確保し、名簿に載った全員が当選。3区で復活した山川百合子さんの惜敗率77%は、希望候補だったら当選できていない数字だ。

 山川さんは二十三日の当選報告会で「『希望から出たら』と言う支援者もいたが、信念に基づいて決断した。それが正しいという結果が出た」と喜んだ。

 二つの新党で分かれた明暗。民進から希望入りして戦って落選したある候補は「公認をもらった後に立憲民主に行くわけにはいかなかった。運が悪かったとしか言えない」と嘆いた。

 

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