東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 埼玉 > 記事一覧 > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【埼玉】

<国吉好弘の埼たまNOW> 浦和、ACL決勝へ 球際負けず10年ぶり歓喜を

上海上港を破って決勝進出を決め、喜ぶ浦和・槙野選手(右から2人目)ら=18日、埼玉スタジアムで

写真

 浦和レッズがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で決勝進出を決めた。

 決勝トーナメント1回戦で韓国の済州を、準々決勝では川崎フロンターレを、ともにアウェーでの第1戦を2点差で落としながら劇的な逆転勝ちで退け、準決勝では莫大(ばくだい)な資金で獲得した元ブラジル代表のフッキ、オスカル、エウケソンを擁する上海上港と対戦。9月27日にアウェーで行われた第1戦は先制されながら柏木陽介のゴールで追いつき1−1で引き分け。10月18日、ホーム埼玉スタジアムでの第2戦は、12分にCKから柏木が上げたボールをラファエル・シルバがヘッドで決め1−0で勝った。2戦合計2−1として東アジアを勝ち抜き、西アジアから進出してきたサウジアラビアのアルヒラルと11月19日(アウェー)、25日(ホーム)にアジアチャンピオンの座を懸けて激突する。

 準決勝2試合でのレッズの戦いぶりは素晴らしかった。相手の強力攻撃陣に対し、素早く体を寄せて自由にプレーさせず、球際の争いで負けなかった。この点を常に強調する日本代表のハリルホジッチ監督が観戦して「全員のハードワークがすごかった」と絶賛していたように、90分間集中を途切れさせることがなかった。

 まさに、ペトロビッチ前監督の解任を受けて引き継いだ堀孝史監督が就任後チームを立て直すために手掛けてきたことで、その成果が表れた。特に球際の厳しさ、攻守の切り替えの早さについて徹底し、「トレーニングから人に激しく行くことを求めた」と同監督が語るように、普段の練習で守備における高い意識を植え付けた。

 また、GK西川周作の復調も大きい。チームが下降線をたどっていた時は、自信のないプレーが散見されたが、ここへきて本来の安定感が戻ってきた。上海戦でも派手なプレーではなく、局面で何をすべきかの選択が的確だった。キックの精度に自信を持つあまり、フィールドプレーヤーのようなプレーを求められたことが負担になってミスが続いたが、新監督になってそこが整理されたように見える。

 守ってばかりいたわけではない。奪ってからの攻撃も効果的で、ボールを素早く動かしてサイドを突いた。第2戦の得点はセットプレーから生まれたものだが、他にも流れの中で2、3点入っておかしくないシーンをつくり出していた。

 決勝の相手となるアルヒラルは、プレースタイルは異なるものの、前線の3人が強力というチーム構成は上海と似ている。特に準決勝の2試合で5得点を挙げているシリア代表FWオマル・ハルビンの得点力は脅威だ。フッキを封じた守りを再現したい。マウリシオが第1戦出場停止なのは痛手だが、準決勝でレッズが見せた守りはチーム全員の連係が大きな要素だった。そこを忘れずに穴を埋めたい。アルヒラルは守備にルーズなところがあり、レッズの攻撃陣が付け入るスキは十分、得点は取れるだろう。

 優勝が決まる第2戦は埼玉スタジアムで行われる。満員のスタンドでレッズを後押しして10年ぶりの歓喜を味わいたい。

  (サッカージャーナリスト)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報