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【埼玉】

川越浸水 甚大被害「24日夕に知った」 市長、報告なくネットで

「被害を知ったのは24日夕方だった」と記者会見で明らかにした川合善明市長(右)=川越市で

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 台風21号による大雨(先月二十二〜二十三日)で川越市寺尾地区の約四百四十戸に浸水被害が出た問題で、川合善明市長は一日、同地区に大きな被害が出ていることを知ったのは職員からの報告ではなく、二十四日夕から夜にかけて、自分で見たインターネットサイトの画面だったことを明らかにした。市は同地区の被害を予測できず、避難準備情報を出さなかったが、事後対応でも後手に回っていた。 (中里宏)

 この日の記者会見では、浸水被害の調査に十分な人員を出さず、市長に正確な情報を上げず、市長も「大きな被害はない」と楽観していた市のずさんな危機管理が浮き彫りになった。

 市は二十四日朝、職員六人を被害調査に派遣した。被災者でもある自治会からの報告に頼ったため、同日午後の時点でも浸水戸数を「百五十戸以上」としか把握できなかった。

 川合市長は「二十三日朝に浸水被害があったと報告を受けたが、(寺尾地区は)これまでも浸水被害が出たところで、今回も大きな被害は起きていないと思っていた」と明かした。

 甚大な被害が出ていることを市長に報告しなかったことについて、担当者は「概数がはっきり分からなかったため」と述べた。このため市長を交えた災害対応の部長会議が開かれたのも二十五日になってからだった。

 寺尾地区に避難準備情報を出さなかった理由の一つとして担当者は「基準が河川の水位によって定められていて、内水(市街地の水)の上昇には基準がなかった」と述べた。

 川合市長は「(市長を本部長とする)災害対策本部をつくっていれば、もっと人員がとれていただろうし、情報把握ができたと思う」として、今回の対応について内部で検証するとした。先月三十日の被災者説明会で設置を表明した第三者委員会について「なるべく早く設置し、二、三カ月のうちに結論を出してもらいたい」と語ったが、「市の対応についてではなく、降雨によって被害が起きた原因についての調査」と軌道修正した。

 市は大雨から十日たったこの日、「災害対策本部に準ずる組織」として、市長を本部長にする災害復旧・支援本部を設置した。

 

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