東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 埼玉 > 記事一覧 > 11月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【埼玉】

毛呂山特産「桂木ゆず」使用 季節限定お菓子いかが

「桂木ゆず」を使ったお菓子を開発した(右から)岩井さん、網さん、水村さん

写真

 日本最古のユズ産地とされる毛呂山町がブランド化を進める「桂木(かつらき)ゆず」をPRしようと、町と女子栄養大学、菓子会社「かにや」(狭山市)が連携して、ユズの香りを生かした季節限定の菓子「桂木の真珠」を開発した。二十日から、県西部にある「かにや」十一店で販売される。売価は一個二百円。 (中里宏)

 毛呂山町では、奈良時代からユズが栽培されていたと伝えられている。桂木ゆずは香り成分の多いことが特徴。江戸時代から昭和初期まで盛んに江戸・東京へ出荷されたが、近年は高齢化の影響で生産者が五十一軒まで減り、存続が危ぶまれる状況という。

 このため町産業振興課がブランド化や加工品開発による再興を計画。桂木ゆずの甘い香りにほれ込んで菓子作りを続ける「かにや」の水村真太郎社長(37)と、女子栄養大に商品開発を依頼した。

 同大・浅尾ゼミ(浅尾貴子専任講師)の学生八人は「価格や消費期限が不利になっても、食品添加物を極力使わず、素材の味で勝負する」(水村社長)という「かにや」の購買層に贈答品利用が多いことに着目。

 会社などにおみやげスイーツを買って行く本物志向の三十代女性をターゲットにすえた。昨年七月から手分けして、各地の菓子店で三十代の女性客を観察し、どのような商品が売れているのか市場調査を開始。調査結果を基に八種類の菓子を考案し、同十一月、水村社長に提案した。

 水村社長が試作を重ねて商品化したのが「桂木の真珠」。桂木ゆずを使ったユズ酒とユズの皮で香り付けした白あんを硬めのカステラ生地で挟み、特注のホワイトチョコレートでコーティングした。「真珠」のネーミングは「五月中旬に咲く、ユズのかれんな白い花を知ってほしい」という学生たちの思いから付けた。

 学生のリーダーで、ユズの白い花をあしらった包装の原案も作った四年の岩井綾花さん(22)は「プロに作ってもらうと、こんなにおいしくなるのかと思った。水村社長が採用されなかった学生の案も生かして製品化してくれたので、皆でつくり上げたという思いが強くなった」と感慨を語る。「桂木ゆずの生産農家を見学したとき、高齢の生産者が大変な作業をしているのを見た。ブランド化が進んで生産者のやる気につながればいいな、と思った」と期待する。四年の網悠花(はるか)さん(21)は「商品を通じて、桂木ゆずの香りの良さを一人でも多くの人に知ってもらいたい」と言う。

 水村社長は「新製品の開発には通常一〜三年かかるが、学生たちが市場調査と消費者の視点を優先した商品企画を考えてくれたので短期間で製品化できた。こちらが勉強させてもらった」と話す。

 「桂木の真珠」は、二十日からの販売に先立って毛呂山総合公園での町産業まつり(十八日から)で十九日、町観光大使で五輪水泳メダリストの瀬戸大也選手やフォークデュオ・サスケが試食。販売も行われる。

 問い合わせは、かにや本社=電04(2954)7111=へ。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報